beacon

悪夢の3分間、首位・清水は2点差守れず「まだ力不足」

このエントリーをはてなブックマークに追加

[5.15 J1第12節 F東京2-2清水 味スタ]

 清水エスパルスは悔やまれるドローに終わった。前半から出足の早いF東京に対して後手を踏み、劣勢の試合展開となったが、前半26分にMF小野伸二のFKにDF平岡康裕が頭で合わせ、後半23分にはMF藤本淳吾が直接FKで追加点。効率的に得点を重ね、2-0とリードを広げながら、後半40分からの3分間で2点を失った。

 勝ち点3から勝ち点1へ。失点するまでもF東京に押し込まれながら上手く守っていただけに、悔しい2失点だった。

 長谷川健太監督は「逃げ切れればよかったが、最後にバタバタして、最終的には負けなくてよかったという試合になった。ああいうところで勝ち切れば本物だが、勝ち切れなかったというのは力不足だと思う」と悔しさを隠さなかった。

 開幕から公式戦12試合負けなし(8勝4分)と最高のスタートを切り、前節8日の新潟戦(0-2)で初黒星。最後は引き分けで中断期間を迎えることになったが、明日の試合で名古屋が4点差以上で勝たない限り、少なくとも暫定首位で後半戦に臨むことができる。

 指揮官は「小野が入って、チームの核がひとつできた。精神的にもゲームメイクでも、彼が中心選手になってくれているのが好調の要因だと思う」と分析したが、例年、スタートダッシュに失敗することが多かったことを思えば、上々の前半戦だったと言えるだろう。

 FW岡崎慎司は「中断前に連敗しなくてよかった。最低限の勝ち点1は取れたし、悔しいけど、次にはつながったと思う」と力を込めた。「後半戦は自分らが得意な夏場だし、自信を持って戦える。最後の冬場につながるような夏にしたい」。岡崎にはその前にW杯も待っている。

 この日はシュートゼロ。試合後には長谷川監督に「すみませんでした」と謝るなど責任も痛感していた。「W杯ではこういう試合を見せないようにしたい。自分のいい姿を見せられるように、サポーターを喜ばせられるようにしたい」と誓っていた。

<写真>前半26分、清水DF平岡が先制点を決める
(取材・文 西山紘平)

TOP