湘南が阿部弾で先制も、G大阪は若きエース・平井の2発などで3-1逆転勝ち
[5.16 J1第12節 湘南1-3G大阪 平塚]
W杯中断前最後のリーグ戦となるJ1第12節2日目は16日に各地で行われ、神奈川・平塚競技場では湘南ベルマーレとガンバ大阪が激突。湘南が前半11分に阿部吉朗のゴールで先制したが、G大阪はその後、左太股裏の肉離れから先発復帰したFW平井将生が2得点を決めるなど活躍し3-1で逆転勝利。ACL16強敗退のショックをぬぐった。
湘南は守護神の野澤洋輔がぎっくり腰を起こして離脱。代わりに順大からの特別指定選手松本拓也が初先発した。システムは4-3-3でDFラインは右から臼井幸平、山口貴弘、村松大輔、小澤雄希が入った。中盤は田村雄三がアンカーで2列目にハン・グギョンと坂本紘司、3トップは右から中村祐也、田原豊、阿部吉朗が務めた。
対するG大阪はACL16強敗退のショックを振り払いたかった。明るい話題はFW平井将生が先発復帰だ。システムも4-4-2に戻りGKは藤ヶ谷陽介、DFラインは右から加地亮、中澤聡太、山口智、安田理大。中盤はボランチが明神智和と遠藤保仁、2列目は二川孝広とルーカスが入った。2トップは平井と宇佐美貴史の若きコンビが組んだ。
序盤、ホームの湘南が前から積極的にプレスをかける。G大阪は落ち着いて交わしながら、ボールをまわす。だが湘南の運動量が上回りバイタルエリアは崩せない。それでも前半6分、CKのこぼれ球から安田が左足でシュート。さらに同9分には加地がPA右からグラウンダーシュート。これはいずれもGK松本がキャッチし、ゴールは割れなかった。
そんな中、運動量で勝る湘南が速い攻撃から先制点を奪った。前半11分、右サイドでの組み立てから中村が素早く右サイドへ。これに左FWの阿部吉朗がPA左で受けて中へ切れ込み右足一閃。強烈なシュートで突き刺した。
その後も湘南の運動量は落ちない。G大阪は技術で交わそうとするが、崩しきるまでには至らなかった。宇佐美とルーカスがポジションチェンジをこなしながら穴を探す。前半23分、宇佐美がPA正面からミドルシュート。GK松本がパンチングで何とかCKに逃れた。
前半32分、湘南はカウンターで中村が抜け出し得意のドリブルで突進。DF3人が追いすがる中、右足でシュートしたが、力なくGK藤ヶ谷の正面を突いてしまった。その後も湘南が縦への速さで、G大阪がパス回しとミドルシュートで打開しようとするが、ともに崩せなかった。
そして迎えた前半41分、G大阪がついに同点に追いついた。FWにポジションチェンジしていたルーカスがPA正面でポストプレーで落とし、これを近くにいた平井将生が右足一閃。ルーカスの背中をかすめたためにコースが変わる。GK松本は反応が遅れたために触るのがやっとでゴールネットに突き刺さった。左太股裏の肉離れから復帰した平井が今季6ゴール目で魅せた。
それでも、湘南はひるまなかった。前半43分、左サイドを阿部がスピードを生かして突進。PA内でたまらず加地が倒してしまいPKを手に入れた。キッカーはチームリーダーの坂本紘司。しかし、このキックが右に外れてしまい勝ち越しを逃した。前半はやや湘南が優位に進めながら1-1で折り返した。
後半序盤、試合の流れはG大阪に移った。中盤で落ち着いてボールを回し平井、ルーカスに入れてきた。そして後半10分、G大阪が逆転に成功する。遠藤のCKをニアでルーカスが競りヘディングシュート。ゴールネットを揺らし逆転に成功した。
湘南はたまらず、交代のカードを切った。後半16分、中村に代えて前節の試合でゴールを決めているルーキーFW三平和司を投入し、右のFWに配した。だがその1分後、G大阪の若きエースが貴重な1点をもたらした。
カウンターからPA正面約35m付近でルーカスからのパスを受けた平井は、一気にトップスピードへ。ドリブルで突進し、追いすがる相手3選手を振り切りPA内で右足を一閃。低いボールで右下に突き刺し3-1とダメ押しゴール。左太股裏の肉離れから復帰2戦目&初先発とは思えないキレを見せた。
その後、G大阪はますます勢いに乗り、中盤の主導権を握った。遠藤、二川のパスからルーカス、平井とつなぎ、攻める時間が増えた。湘南は26分、坂本に代えてMF馬場賢治を投入。開幕スタメンを勝ち取りながら負傷離脱していたプレーメーカーは3月13日の横浜FM戦以来の復帰を果たし、2列目へ。攻撃を司った。
だが簡単には流れが変わらない。G大阪がボールを支配する時間が続く。後半36分、湘南は田原に代えてFW新居辰基を投入。前線に新居、阿部、三平とスピードのある3選手をすえてカウンターアタックを狙った。
その後もG大阪がPA内を侵入するが、湘南が体を張ってブロック。追加点は決まらなかった。G大阪は後半39分、やや疲れが見えていた平井に代えてMF佐々木勇人を投入。中盤の人数を増やして守りを整備した。
G大阪さらに後半43分、宇佐美に代えて大塚翔平を投入。同45分にはルーカスに代えてDF下平匠を投入。守備固めに入った。湘南は粘りを見せようとしたが、G大阪が時間をうまく使う。そのまま試合は3-1でG大阪が勝利。平井の奮闘でリーグ戦3試合ぶりの勝利をつかんだ。
<写真>G大阪FW平井
(取材・文 近藤安弘)
W杯中断前最後のリーグ戦となるJ1第12節2日目は16日に各地で行われ、神奈川・平塚競技場では湘南ベルマーレとガンバ大阪が激突。湘南が前半11分に阿部吉朗のゴールで先制したが、G大阪はその後、左太股裏の肉離れから先発復帰したFW平井将生が2得点を決めるなど活躍し3-1で逆転勝利。ACL16強敗退のショックをぬぐった。
湘南は守護神の野澤洋輔がぎっくり腰を起こして離脱。代わりに順大からの特別指定選手松本拓也が初先発した。システムは4-3-3でDFラインは右から臼井幸平、山口貴弘、村松大輔、小澤雄希が入った。中盤は田村雄三がアンカーで2列目にハン・グギョンと坂本紘司、3トップは右から中村祐也、田原豊、阿部吉朗が務めた。
対するG大阪はACL16強敗退のショックを振り払いたかった。明るい話題はFW平井将生が先発復帰だ。システムも4-4-2に戻りGKは藤ヶ谷陽介、DFラインは右から加地亮、中澤聡太、山口智、安田理大。中盤はボランチが明神智和と遠藤保仁、2列目は二川孝広とルーカスが入った。2トップは平井と宇佐美貴史の若きコンビが組んだ。
序盤、ホームの湘南が前から積極的にプレスをかける。G大阪は落ち着いて交わしながら、ボールをまわす。だが湘南の運動量が上回りバイタルエリアは崩せない。それでも前半6分、CKのこぼれ球から安田が左足でシュート。さらに同9分には加地がPA右からグラウンダーシュート。これはいずれもGK松本がキャッチし、ゴールは割れなかった。
そんな中、運動量で勝る湘南が速い攻撃から先制点を奪った。前半11分、右サイドでの組み立てから中村が素早く右サイドへ。これに左FWの阿部吉朗がPA左で受けて中へ切れ込み右足一閃。強烈なシュートで突き刺した。
その後も湘南の運動量は落ちない。G大阪は技術で交わそうとするが、崩しきるまでには至らなかった。宇佐美とルーカスがポジションチェンジをこなしながら穴を探す。前半23分、宇佐美がPA正面からミドルシュート。GK松本がパンチングで何とかCKに逃れた。
前半32分、湘南はカウンターで中村が抜け出し得意のドリブルで突進。DF3人が追いすがる中、右足でシュートしたが、力なくGK藤ヶ谷の正面を突いてしまった。その後も湘南が縦への速さで、G大阪がパス回しとミドルシュートで打開しようとするが、ともに崩せなかった。
そして迎えた前半41分、G大阪がついに同点に追いついた。FWにポジションチェンジしていたルーカスがPA正面でポストプレーで落とし、これを近くにいた平井将生が右足一閃。ルーカスの背中をかすめたためにコースが変わる。GK松本は反応が遅れたために触るのがやっとでゴールネットに突き刺さった。左太股裏の肉離れから復帰した平井が今季6ゴール目で魅せた。
それでも、湘南はひるまなかった。前半43分、左サイドを阿部がスピードを生かして突進。PA内でたまらず加地が倒してしまいPKを手に入れた。キッカーはチームリーダーの坂本紘司。しかし、このキックが右に外れてしまい勝ち越しを逃した。前半はやや湘南が優位に進めながら1-1で折り返した。
後半序盤、試合の流れはG大阪に移った。中盤で落ち着いてボールを回し平井、ルーカスに入れてきた。そして後半10分、G大阪が逆転に成功する。遠藤のCKをニアでルーカスが競りヘディングシュート。ゴールネットを揺らし逆転に成功した。
湘南はたまらず、交代のカードを切った。後半16分、中村に代えて前節の試合でゴールを決めているルーキーFW三平和司を投入し、右のFWに配した。だがその1分後、G大阪の若きエースが貴重な1点をもたらした。
カウンターからPA正面約35m付近でルーカスからのパスを受けた平井は、一気にトップスピードへ。ドリブルで突進し、追いすがる相手3選手を振り切りPA内で右足を一閃。低いボールで右下に突き刺し3-1とダメ押しゴール。左太股裏の肉離れから復帰2戦目&初先発とは思えないキレを見せた。
その後、G大阪はますます勢いに乗り、中盤の主導権を握った。遠藤、二川のパスからルーカス、平井とつなぎ、攻める時間が増えた。湘南は26分、坂本に代えてMF馬場賢治を投入。開幕スタメンを勝ち取りながら負傷離脱していたプレーメーカーは3月13日の横浜FM戦以来の復帰を果たし、2列目へ。攻撃を司った。
だが簡単には流れが変わらない。G大阪がボールを支配する時間が続く。後半36分、湘南は田原に代えてFW新居辰基を投入。前線に新居、阿部、三平とスピードのある3選手をすえてカウンターアタックを狙った。
その後もG大阪がPA内を侵入するが、湘南が体を張ってブロック。追加点は決まらなかった。G大阪は後半39分、やや疲れが見えていた平井に代えてMF佐々木勇人を投入。中盤の人数を増やして守りを整備した。
G大阪さらに後半43分、宇佐美に代えて大塚翔平を投入。同45分にはルーカスに代えてDF下平匠を投入。守備固めに入った。湘南は粘りを見せようとしたが、G大阪が時間をうまく使う。そのまま試合は3-1でG大阪が勝利。平井の奮闘でリーグ戦3試合ぶりの勝利をつかんだ。
<写真>G大阪FW平井
(取材・文 近藤安弘)
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