beacon

京都、7試合ぶりの得点&勝ち点も15試合白星なし

このエントリーをはてなブックマークに追加
[8.18 J1第19節 湘南2-2京都 平塚]

 最下位の京都サンガF.C.は土壇場の同点弾で連敗を6で止め、7月14日のG大阪戦(1-1)以来、7試合ぶりとなる得点&勝ち点を獲得した。

 MFディエゴを出場停止で欠く京都は、FW金成勇を1トップに置き、2列目にはプロ初先発となるMF中村充孝を抜擢し、17位湘南との“裏天王山”に臨んだ。

 前半はチャンスらしいチャンスがなく、0-0で折り返したが、後半開始からFWドゥトラを投入し、流れを引き寄せる。後半2分、MF中村太亮の左サイドからの折り返しを中村充がスルーし、MF中山博貴が決定的なシュート。これはゴール上に浮いてしまったが、同14分、1トップを任された金が秋田豊監督の期待に応える。

 自陣でボールを奪い、MF安藤淳が前線の金へ縦パス。ドリブルで持ち上がった金は左サイドから中に切れ込み、右足を振り抜くと、シュートはDFに当たってコースが変わり、ゴール左隅へ吸い込まれた。

 京都にとっては、これがG大阪戦の後半17分にMF角田誠が決めたゴール以来、実に626分ぶりのゴール。就任後、初得点となった秋田監督も飛び跳ねながら渾身のガッツポーズを見せた。

 この1点で守りに入ってしまったか、後半24分、36分と立て続けにゴールを許し、逆転されてしまうが、最後まであきらめない。金に代わって後半26分から途中出場していたFW柳沢敦が積極的にゴールを狙い、同31分、46分のシュートはゴールポスト、クロスバーに阻まれたが、試合終了直前の後半50分、執念でゴールをこじ開けた。

 右クロスを逆サイドの中山が折り返し、PA内中央の柳沢が浮き球に体を投げ出しながら左足ボレーで叩く。ワンバウンドして大きく弾んだボールはゴール前の混戦を抜け、ゴール右隅へ。3試合連続で先発落ちしていた柳沢の9試合ぶりゴールが劇的な同点弾となり、2-2の引き分けに持ち込んだ。

 就任5戦目でようやく初得点、初勝ち点を獲得した秋田監督は試合後のインタビューで「得点を取れたことはチームにとってプラス材料」と前向きに語った。確かに連敗は6で止まり、久々にゴールも生まれたが、15試合連続白星なし(4分11敗)で最下位という苦しい現状は変わらない。残留圏内の15位神戸とは勝ち点8差。今はとにかく早く勝ち点3がほしい。

(文 片岡涼)

TOP