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京都は後半12本のシュートも決定力不足で17戦未勝利。秋田監督、凱旋ならず

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[8.28 J1第21節 名古屋1-0京都 瑞穂陸]

 内容は日に日に良くなっているが、勝ち点3が遠い。京都サンガF.C.は後半、シュート12本の粘りを見せて何度か決定機も作ったが、0-1敗戦。これで17戦未勝利(4分け13敗)となった。

 元日本代表DF水本裕貴によると、前半は粘り強く守り、後半に勝負を仕掛ける作戦を敷いた。しかし、前半23分に先制を許してしまい、ゲームプランが狂った。それでも後半、「どこよりも練習していると思うので(体力には)自信がついている。名古屋は後半、落ちると思った」という運動量を武器に、前線からプレスをかけた。これがうまくはまり、流れをつかんだ。

 しかし、決定力が足りなかった。後半26分、水本の折り返しから途中出場のMF中山博貴がフリーでヘディングシュートを放ったが、外してしまう。後半32分にはFW柳沢敦がカウンターからDFラインを割りながら決めきれない。さらにロスタイム、再び柳沢が左クロスからヘディングシュート。闘莉王が「あれは1点ものだった」と冷や汗を流した一撃だったが、ワンバウンドしてゴールの上に外れてしまった。

 柳沢は「チャンスは作れてる? 決めないと一緒です。何も変わっていないということ」と肩を落とした。水本も「先に点を決められて、後半、チャンスに決め切れなかった。そういう試合。内容は良くなっているけど、内容よりも結果がほしい」とうなだれた。

 「古巣との対戦? いま首位のチームでもあるし、特別な思い入れを持って臨んだ。自分たちの流れを変えたかったけど、結果がついてこなかった。ある程度、チャンスを作れたけど、ゴールを奪うことができなかった」

 秋田豊監督も決定力不足を嘆いた。秋田監督にとって、名古屋は生まれ故郷で、クラブ自体も2004年から3年間在籍している古巣。それだけに17試合ぶりの勝利をつかんで“凱旋”と行きたかったが、これで17戦未勝利となった。秋田監督就任後も1分け6敗となった。

 この日は、決定力不足が敗因のウエイトを占めるという見方が多かったが、失点もこれでリーグ戦全21試合で重ねている。つまり今季のリーグ戦ではまだ、無失点の試合もないのだ。「次は天皇杯。切り替えて臨みたい」と水本。相手は格下となることが確実で、大量得点&無失点で勝利して弾みをつけて、逆転残留につなげたいところだ。

(取材・文 近藤安弘)

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