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代表復帰の栗原がチョを止め、横浜FMが4試合ぶりの完封

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[8.29 J1第21節 横浜FM3-0新潟 日産ス]
 横浜F・マリノスの日本代表CBコンビ中澤佑二栗原勇蔵が、最近5試合で10得点と好調だった新潟を相手に、4試合ぶりの完封を成し遂げた。特に、栗原が大きく貢献した。
 FW矢野貴章はドイツに移籍したが、新潟は韓国代表MFチョ・ヨンチョル、MFミシェウ、MFマルシオ・リシャルデスと難敵が健在だった。特に横浜FMにとっての右サイドには、すでに二桁得点を挙げるなど絶好調のチョがいた。チョが得意のドリブルで仕掛けてシュートしたり、ラストパスを出すのが新潟のストロングポイント。だが、最後の局面で右CBだった栗原が体を張って対応した。
 栗原は後半40分の3点目をヘディングでお膳立てするなど再三の攻め上がりを見せて、攻撃面でもレベルの高さを見せた。「よかった、よかった。勝てればいいと思っていたけど、3点取れて、完封もできたからね。チョ? 前半はやられたけど、何とか止められた」と誇らしげだった。
 9月2日からは日本代表に合流する。名古屋DF田中マルクス闘莉王が右脇腹を痛めているとの情報もあり、同様にハードな守備と攻撃参加に定評のある栗原に、出番が回ってくる可能性もある。
 「(闘莉王は)大丈夫でしょ。試合をテレビで見たけど、そんな(怪我したような)シーンはなかったよ」と笑って見せたが、「出られたらがんばるだけ。前回の代表戦は空回りした? 気合が入っていないわけじゃないけど、今回は特に何かがかかっているわけじゃないから(空回りはない)。がんばってやりたい」と意気込んだ。
 南アフリカW杯前、最後のアピールの場となった4月7日のセルビア戦では、気合が空回りしてしまった。他のDFラインと呼吸が合わず、前半だけで交代させられた苦い思い出がある。しかし、今回はそんなプレッシャーはない。もちろん“学習”もした。出番は限られるかもしれないが、規格外の大型CBは周囲の“ポスト・闘莉王”の期待に挑む。
<写真>横浜FM・DF栗原
(取材・文 近藤安弘)

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