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F東京・森重、浦和戦2連続のPK献上。「あまり記憶がない……」

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[9.12 J1第22節 F東京0-1浦和 味スタ]

 記憶が薄れるほどショックだった。FC東京はPKを献上して0-1で敗れたが、後半20分に原口元気を倒してしまったのはDF森重真人だった。PA正面でポストに入ったエジミウソンを徳永悠平がケア。しかし、うまく落とされ、原口が裏へ抜け出した。森重は少し遅れてスライディングし、引っ掛けてしまった。

 「あまり記憶にないんです。ビデオを見て確認したいです。その前のプレーで、ああいう場面を作らせないことができたかもしれない。自分の能力の問題です……」

 試合後、しばらくしても表情は硬いままだった。チームは7戦連続で勝ち星がない中で、相手はリーグ戦7連敗中と苦手にしている浦和だった。引き分けを入れても、2004年のナビスコ杯決勝でPK勝ちして以降、公式戦13試合連続で勝ち星がなかった相手だった。森重は今季、大分から加入しており、そんな意識は薄いが、チームのリベンジの雰囲気は感じ取っていた。何より、個人的にも“リベンジ”したかった。

 今年3月のアウェーの浦和戦で、森重はPA内で宇賀神友弥を倒してしまいPKを献上した。それを決められてしまい、0-1敗戦の原因を作ってしまった。もちろん、当時もこの日も、攻撃陣が得点力不足だったことも要因だが、敗戦の責任を痛感していた。

 「もっと冷静にできたかもしれない。違う守り方もあったかもしれない」と森重は反省ばかりを口にした。しかし、終わったことは取り返せない。前を向くしかない。まだリベンジのチャンスはある。この苦い経験を必ず活かし、下位からの脱出、上位戦線への浮上につなげるしかない。

<写真>F東京DF森重
(取材・文 近藤安弘)

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