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連敗しない名古屋、今季敗戦直後6戦6勝で2位に暫定勝ち点11差

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[10.23 J1第27節 神戸1-2名古屋 ホムスタ]

 連敗はしない。2位に勝ち点差8を付け、首位を独走する名古屋グランパスは降格圏内の16位に沈むヴィッセル神戸に2-1で勝利。前節の新潟戦は1-4で敗れたが、大敗を引きずることなく、きっちりと勝ち点3を手にした。今季は6敗しているが、直後の試合はこれで6戦6勝。負けた次の試合でしっかり立て直すことができているのも首位快走の要因のひとつだ。

 MF中村直志を出場停止で欠いた名古屋はMF小川佳純が7試合ぶりに先発。層の厚さでカバーした。前半5分、DF田中隼磨の右クロスにFW玉田圭司が頭で合わせ、今季11点目となるゴール。早い時間に先制すると、同30分にはセットプレーで追加点を奪った。PA手前左からのFK。MFダニルソンが左足で直接狙ったシュートはほぼGKの正面へ飛んだが、スピードのあるボールにGK徳重健太は反応し切れず、伸ばした手の上を抜き、ゴールへ突き刺さった。

 2点リードで迎えた後半12分、玉田のスルーパスに抜け出したMF金崎夢生が左サイドからドリブルで持ち込む。シュートは枠を外れたが、このプレーで金崎が左太腿裏を負傷。自ら交代を申し出た。

 後半25分に1点を返され、終盤は神戸の猛攻を受けたが、GK楢崎正剛の好セーブなどでしのぐ。同40分にはFWケネディのミドルシュートがクロスバーを叩き、こぼれ球にMFブルザノビッチが詰めたが、相手DFの体を張った守備に阻まれた。それでも1点のリードを守った名古屋が逃げ切り勝ち。優勝を狙う名古屋と残留を目指す神戸の意地と意地のぶつかり合いは、名古屋に軍配が上がった。
 
 試合後、ストイコビッチ監督は「大事な試合で目的を達成した」と連敗を阻止する勝ち点3に満足げに話し、玉田も「首位にいる以上、連敗はできない。強い気持ちで試合に臨んだ」と胸を張った。2位鹿島、3位G大阪は明日24日に試合を残すが、暫定で2位以下に勝ち点11差を付けた。ライバルにプレッシャーを与える価値ある勝利。金崎の負傷は気がかりだが、ひとつの敗戦にも動じることのない名古屋が着々と優勝への階段を上っている。

(文 片岡涼)

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