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神戸はホームで76日ぶり得点も10戦勝ちなしで降格圏脱出ならず

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[10.23 J1第27節 神戸1-2名古屋 ホムスタ]

 降格圏の16位に低迷するヴィッセル神戸は首位名古屋グランパスに1-2で敗れ、泥沼の10試合勝利なし(5分5敗)となった。15位F東京がこの日新潟と引き分け、勝ち点1を上積みしたため、残留圏までの勝ち点差は2に広がった。

 前節の横浜FM戦(0-1)で退場処分を受けたFW大久保嘉人とDF河本裕之が出場停止。代わって最終ラインにはDF小林久晃が入り、4-2-3-1の左サイドで18歳のFW小川慶治朗が4月24日の川崎F戦(0-3)以来、今季2度目の先発出場を果たした。

 試合はいきなりの失点で幕を開ける。前半5分、左サイドから簡単にクロスを上げられ、FW玉田圭司にフリーでヘディングシュートを決められた。それでも立ち上がりの失点に動揺することなく、同25分にはPA内右サイドでボールを受けたMF田中英雄に決定機が訪れるが、角度のない位置からシュートを選択し、GKのセーブに阻まれた。

 前半30分に直接FKを沈められ、2点ビハインドで後半に折り返すと、果敢に攻め込み、反撃を狙う。後半20分にはMFエジミウソンに代わって19歳のMF森岡亮太がピッチに入り、Jデビュー。前線で小川や森岡が豊富な運動量を武器に走り回り、同25分には右クロスに合わせてファーサイドに飛び込んだFWポポがヘディングで1点を返した。

 9月18日の広島戦(1-1)以来、4試合ぶりの得点。ホームに限れば、8月8日の浦和戦(1-0)以来、実に76日ぶりとなったゴールで息を吹き返し、必死の反撃で同点ゴールを目指した。しかし、終了間際、ポポの右クロスにDF茂木弘人が合わせるもゴールネットを揺らすことはできず。試合はそのまま1-2で終了した。

 試合後、和田昌裕監督は「立ち上がりの失点が痛かった」としながらも「ゲーム自体は落ち着いてボールを回せた。若い選手が出て、最後まで諦めずやってくれて良かった」と一定の評価を与えていた。

 大久保、河本という攻守の要2人を欠く中、チャンスを得た小川や森岡といった若手が奮闘し、首位の名古屋相手に最後まであきらめることなく攻め続けた姿勢は光明か。次節の相手も3位G大阪と厳しい戦いが続くが、早くトンネルから抜け出さない限り、J2降格の“足音”はどんどん近付いてくる。

(文 片岡涼)

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