[3.7 J1第1節 横浜FM2-4広島 日産ス]

　Jリーグが開幕した7日、横浜の日産スタジアムでは横浜F・マリノスとサンフレッチェ広島が対戦。マリノスは早稲田大卒のルーキーFW渡邉千真の開幕戦初ゴールで先制したが、その後広島の攻撃サッカーが爆発。DF槙野智章、FW佐藤寿人らのゴールで広島が4-2と勝利し、J1復帰1戦目にして幸先の良い「勝点3」を獲得した。
　以下、試合後の選手コメント。

<横浜F・マリノス>
●FW渡邉千真(22)
―試合の感想は?
「期待やプレッシャーがある中で開幕戦に出られた。とても嬉しい。今日は余り深いことを考えずに落ち着こうと思っていた。ゴールできて良かったが、そのあと後手後手になってしまった。
―ゴールについて?
「健太(狩野)から良いボールが来たので、無我夢中に打ったら入った。僕はシュートを打つ前まで持ち込めば、シュートを入れることができる。それは自信がある。今日もボールが来たときワントラップして、左隅を意識した。狙い通り決められました」
―反省点は?
「ボールの貰い方が良くなかった。得点した以外は、球に絡めなかったし(ボールを)とられる場面も多かった。これは課題です。(今日の自分に点数を付けるとしたら)チームも勝てなかったので50点くらい。今日の反省を踏まえて次からも得点を目指したい」

●DF中澤佑二
―試合を振り返って?
「立ち上がりは良い形で得点できたが、その後リズム崩れた。この問題は重要。マリノスは良さがでれば強い。でも良さを消されると悪い流れを断ち切れない。ここ何年かそうなっているし、これを続けている限り先には進めない。ベテランも、若手も含めて、克服しないといけない」
―渡邉千真のデビューゴールについては?
「まだ1試合なので、なんとも言えない。でもシーズンを通して良いプレーをたくさん出せれば彼の評価に繋がるので、頑張ってほしい」


<サンフレッチェ広島>
●FW佐藤寿人
―開幕ゴールおめでとう。
「青山がギリギリでスルーしてくれたから、あれは決めないといけない。勇蔵(栗原)、松田さん(直樹)、佑さん(中澤)というリーグ屈指のDFと戦うということで『穴はないのでは』と思っていたけれど、ああいう形でとれて良かった。『J2だから28点とれた』とだけは言われたくないから、J1でもどんどん決めていきたい。僕も今年で10年目、目に見えるものも見えないものも、チームにもたらしていければ嬉しいです」
―久々のJ1での勝利はどうか?
「最高のチームメイトたちと結果をだせたという自負がある。最後まで集中を切らさずに出来た。チームはまだまだ若いけれど、J2で培ってきたものを出して、とにかく上を向いて歩いていきたい。今日は良い形で開幕戦を終えたいと考えていた。とにかく上位でやりたい」

●MF柏木陽介
―久々のJ1のステージはどうだったか?
「何よりもこのスタジアムの雰囲気の中でやれたのが気持ち良かった。勝ったのも気持ち良い。これぞJ1、そしてここが自分たちのいるべき場所だと実感した。楽しくも出来たし、やりたいこともやれた。でもこんなものじゃない。前からJ1で十分できると思っていた。でもまだ1勝しただけ。気を抜かずに上を目指したい」
―ゴールシーンは?
「どうしようもなくなって打ったら入ったので、運もあった。これからもどんどん打っていきます」
―試合の感想は?
「プレシーズンマッチでは連携から崩せたことがなかった。だから今日はパス連携から崩せて良かった。
―J1、J2の違いは感じたか?
「やはり展開が早い。負けたとしてもレベルが高いから、きっと面白いと思う。今年は寿人さんに7点くらいとれと言われている。昨年の倍はとりたいです」

●DF槙野智章
―試合を振り返って?
「単純なミスから立ち上がりに失点した。でもその後は自分たちのサッカーができた」
―貴重な同点弾でしたね?
「最初のセットプレーで中澤さんと対面したとき、1対1でせったら負けるなと思ったので、動いてかき回せば何とかなると思った。1度動き直してゴールできたのは良かった。もともとFWだからそういう動きが出来たのかもしれない」

●MFミキッチ
―勝利おめでとう。
「今日の勝利は自信になった。でも満足してはいけない、これからも頑張らなくては」
―3点目GKをかわしたときシュートに行きたかったか?
「もちろんシュートまで行きたかったが、思ったよりも外に行ってしまった。中を見たら寿人と柏木がいたので中へ入れてみたんだ」
―次はホーム戦だが?
「ホームの開幕戦は重要。お客さんもたくさん来て欲しい。勝つことによってリーグでリスペクトされていきたい。自信を持って次の試合に臨みたいと思う」

(取材・文 山口雄人)