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期待のヨンセンは不発、勝ち切れない清水

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[3.8 J1第1節 大宮0-0清水 NACK]

 清水エスパルスの開幕戦は消化不良に終わった。シュート数は17対11と優勢に試合を進めたが、ゴール前で決め手を欠いた。名古屋から獲得したFWヨンセンは大宮DFマトの前に沈黙。186cmの元ノルウェー代表FWも空中戦では191cmの元クロアチア代表DFに苦戦を強いられた。

 「高いボールではなく、もう少し低いボールの競り合いをやりたかった」。ヨンセンはロングボールの蹴り合いのようになった試合運びに不満を漏らしたが、こうした拮抗した展開だったからこそヨンセンの得点感覚、決定力に期待したかったのも事実。あと一歩でタイトルに届かない勝負弱さを解消するために補強したエース候補は、残念ながら開幕戦で結果を残せなかった。チームとしてこういう試合を勝ち切れるようにならないと、壁は打ち破れないのではないか。

 G大阪に移籍したDF高木和道の穴をそれほど感じさせなかったのは収穫だ。前半はDF青山直晃とDF岩下敬輔のセンターバックの連係が乱れ、FW藤田祥史に裏を取られる場面もあったが、ハーフタイムに修正し、後半の被シュート数は3本。決定的なピンチもなかった。青山は「前半は自分のラインが岩下より少し高くなってギャップができていた。そこはずっと言われていたこと」と説明。「ラインの意思疎通がまだできていないし、話し合うところはあるけど、失点ゼロは大きい。ピンチはあっても最後のところはやられなかった」と完封発進を素直に喜んでいた。

<写真>清水FWヨンセン
(取材・文 西山紘平)

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