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川崎F・鄭、“吐き気”我慢し今季3点目

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[4.4 J1第4節 川崎F 3-1 名古屋 等々力]

 川崎フロンターレの北朝鮮代表FW鄭大世が体調不良を乗り越えて今季3ゴール目を決めた。2試合ぶりのゴールが生まれたのは後半16分だ。敵陣で途中出場のMF横山知伸が相手ボールを奪取し、鄭へパス。ドリブルで持ち上がった鄭はそのまま左足シュートをゴールへねじ込んだ。

 体調は最悪だった。鄭は4月1日に行われたW杯アジア最終予選・韓国代表戦に先発フル出場。だが試合前日に「食中毒をおこして一睡もしていない」という最悪の状況でのプレーだったという。試合も後半42分の失点で敗戦。それでも鄭は後半開始直後に右クロスから決定的なヘディングシュートを放つなど、存在感を発揮した。

 帰国後わずか2日で臨んだ名古屋戦は相手DF吉田麻也と激しい空中戦を演じるなど奮闘。後半38分に交代したがチームを勝利へ導くゴールも決めた。「(吐き気で)後半はもどしそうだった。勝てて肩の荷が下りた」と鄭。試合後は安どの表情を浮かべていた。
 これでチームは今季リーグ戦初勝利。「1勝したんで流れに乗れたらいい。鼻高くすることなく、自分たちを信じてプレーすること」と体調不良を乗り越えたヒーローは、次戦へ向けて気を引き締めていた。

(取材・文 吉田太郎)

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