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ロスタイム闘莉王弾!浦和1-0勝利!!

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[5.2 J1第9節 浦和1-0新潟 埼玉]

 J1第9節が2日各地で行われ、埼玉スタジアム2002では2位の浦和レッズが3位のアルビレックス新潟を迎えた。試合は膠着したが、後半ロスタイムにDF田中マルクス闘莉王が執念のヘディングシュートを叩きこみ、50284人が駆けつけたGWのホーム戦を勝利で飾った。この勝利により浦和は勝点を20に伸ばし2位をキープ。一方、新潟は勝点を伸ばせず6位に落ちた。

 浦和は前節と同じ4-4-2。新潟も前節から不動のスタメン。4-3-3の布陣で臨んだ。(スタメン、布陣はコチラ)。

 序盤は浦和が押し込んだ。前半2分、MFポンテが高い位置でインターセプトに成功するとPAのFWエジミウソンに繋ぎファーストシュートを演出。同8分には、右サイド・ポンテのFKをGK北野貴之がパンチで弾いた球を、ゴールに背を向けたDF闘莉王がオーバーヘッドシュート。感覚だけで放ったシュートは見事枠内に飛んだが、北野が再びパンチで押し出した。

 対する新潟はカウンターから奇襲をかけた。左サイドのMF松下年宏、DFジウトンらの鋭いクロス、FW矢野貴章、大島秀夫の縦への突破で浦和ゴールを目指した。前半27分には、左サイドで4人に囲まれたFWペドロ・ジュニオールが素早く身体を反転させ抜けだすと、巧みなボディコントロールでゴール前でも2人を抜き矢野にパス。矢野はダイレクトでフィニッシュした。同29分にはマルシオが敵陣中央から思い切りの良いミドルシュート。DFにあたって軌道を変えた球は左ポストを直撃した。新潟は強力な3トップと2列目の選手が非常によく絡み、次第に試合を優位に進めた。

 浦和は前半40分に、ポンテの右CKからMF阿部勇樹がヘディングシュートでゴールを強襲。その後もFKやCKを数本得てエジミウソンがシュートを放ったが、全て枠外へ抜けた。セットプレーのチャンスを得点に繋げることは出来ず、0-0で前半を終えた。

 後半、浦和はパスを出すスペースを消され、有効なパスが出せずに攻めあぐねた。しかし後半7分、MF山田直輝、阿部と繋ぎ、最後はFW原口元気がシュート。ボールはGK正面に飛んだが、これまでで最も良い連携を見せた。浦和は同9分、原口にかえてFW高原直泰を投入。一方、新潟は後半10分にマルシオがDF細貝萌に対するラフプレーをおかし、その6分後にも再びイエロカードをもらい退場処分となった。

 この退場を契機に浦和が勢いづくと思われたが、ここから試合は膠着。新潟は23分に大島をMFディビッドソン純マーカスに、松下をFW曹永哲二に交代。浦和も山田直にかえMF三都主アレサンドロを投入した。浦和は左SBの細貝が積極的にオーバーラップし攻撃参加。何度も左サイドを突破し、攻撃に厚みを加えた。33分には左サイドでポンテからパスを受け、エジミウソンのシュートを演出。35分には闘莉王もシュートを放った。数的な優位性を活かして終始ボールを支配しつつも、浦和はチャンスを作ることができず時間だけが過ぎて行った。

 このまま試合終了かと思われたロスタイム5分、闘莉王のヘディングが新潟ゴールをとらえた。右CKからクロスが入ると、マークに付いたDFよりも頭ひとつ高いところで弾丸ヘッドがさく裂。地面に叩きつけるように放たれた球はGK北野の脇の下を抜け、ゴールラインを超えた。土壇場の決勝ゴールに50284人の大観衆は沸きたち、この直後に試合終了。浦和は今季ホーム4戦全勝。早くも首位・鹿島アントラーズと同じ勝点20を積み上げた。

<写真>ロスタイムに決勝ゴールを決め、安堵の表情を浮かべた田中マルクス闘莉王(中央)

(取材・文 山口雄人)

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