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川崎F、11分間3発で4位浮上

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[5.24 J1第13節 F東京 2-3 川崎F 味スタ]

 川崎フロンターレが2点差をひっくり返す逆転劇で3連勝。1試合少ないながらも4位へ浮上した。
 わずか11分間に3連続得点を奪う、怒涛のゴールラッシュだった。後半9分にF東京MF石川直宏に決められ、0-2と2点ビハインド。だが、MF谷口博之が「2失点したけど悪いサッカーではなかった。自分たちからリズムを崩さないように意識した」と振り返ったとおり、川崎Fは揺るがない。
 13分にPAギリギリの位置で倒されたFW鄭大世がPKを獲得するとFWジュニーニョが冷静に右足でゲット。PKを獲得した際に相手CBブルーノ・クアドロスが退場したことで数的優位となった川崎Fの勢いは一気に加速した。
 20分、中央やや左寄りで獲得したFKをヴィトール・ジュニオールが素早いリスタート。鄭のラストパスに反応した谷口が右足でゴールを射抜く。そして仕上げはブラジル人トリオだった。同点ゴールからわずか3分後の23分、ヴィトール・ジュニオールのパスから左サイドをえぐったジュニーニョが絶妙な折り返し。「ジュニーニョのクロスの精度がよかった」と言うファーサイドのレナチーニョが、右足ボレーで決勝ゴールを叩き込んだ。

 日本代表MF中村憲剛は「0-2になっても声切らさず応援してくれた。ありがたかった」とサポーターに感謝。そして「相手が修正できないままに取れたのは大きい」と喜んだ。
 開幕5試合でわずか1勝しかできずに13位と出遅れた川崎Fだが、W杯予選中断前の3連勝で順位を引き上げた。まだ戦いぶりに波があるが、2度のビハインドをひっくり返した浦和戦(5月10日)に続くアウェーでの逆転勝ち。ブラジル人トリオと北朝鮮代表FW鄭大世の強力アタッカー陣と司令塔・中村憲剛がつくりだす攻撃の破壊力はやはり簡単に止めることはできない。谷口は「中断明けは負けるゲームを少なくして絶対勝つつもりでいきたい」ときっぱり。劣勢をひっくり返して伸ばした連勝を中断後も続け、悲願の初Vへまい進する。

(取材・文 吉田太郎)

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