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復帰2戦目のFW大久保「みんなバラバラ」

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[6.27 J1第15節 浦和2-0神戸 駒場]

 「決めきれず情けない」。J復帰2戦目となったヴィッセル神戸のFW大久保嘉人が下を向いた。

 先制されたあとの前半7分、神戸に決定的なチャンスが巡ってきた。PAで左サイドからクロスを受けると、大久保は一列後ろに送りMFアラン・バイーアがダイレクトでフィニッシュ。GK都築龍太が弾いた。こぼれた球に反応しゴール目の前に詰めた大久保だったが、ここで痛恨のシュートミス。「バウンドがすごくてスネに当ててしまった。あそこで決めていれば流れはわからなかった。あそこで決めないと勝てない」。

 中盤でボールを持つとMF細貝萌や山田直輝、SB永田拓也らが前線に絡んでくる浦和レッズの攻めとは対照的に、神戸は単調な攻めが続いた。「みんなの動きがバラバラなんです。攻撃にスイッチしたときも、前にぜんぜん人がいない」。前半は特に前線のFW茂木弘人、マルセウとともに孤立気味。中盤や後方からのフィードに素早く反応したが、浦和DFにコントロールされオフサイドも連発した。

 後半33分にはPA右を抜け出しファーに走り込む茂木にシュート性のクロスを入れたが、意思の疎通が噛みあわずに、このチャンスは不発。同39分には、日本代表のチームメイトであるDF田中マルクス闘莉王との1対1に競り勝ってシュート。ゴールネットを揺らしたが、その前の競り合いでハンドの判定。ノーゴールとなった。

 復帰1戦目ではPKゴールを奪取。2戦目のゴールもやはり期待されていたが結果を出すことはできなかった。「焦りはまだないです。まだチームの方向性をつかめていないし、いや、皆つかめていない」。神戸に必要なのは、まずバラバラの意思を一つにまとめることかもしれない。

(取材・文 山口雄人)

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