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神戸の集中力欠如がもたらした広島戦の再現

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[6.27 J1第15節 浦和2-0神戸 駒場]

 「形は違うが、(前節の)サンフレッチェ広島戦と同じことが起こった」。27日のJ1第15節、14位のヴィッセル神戸は敵地で浦和レッズと対戦し、0-2の完封負け。カイオ・ジュニオール監督の口から出たのは反省の弁だった。

 立ち上がりの前半2分にFWエジミウソンのゴールで先制されると、前半終了間際の42分にもFW高原直泰に加点を許した。「前半最初と最後の失点。集中力を欠きやすい時間帯にやられた」。

 前節の広島戦も、前半1分、44分に2点を奪われた。後半はFW大久保嘉人、DF石櫃洋祐、FW茂木弘人が3点を返し逆転したが、後半終了間際に2点を連取され、再逆転を食らった。2試合連続で、集中力が切れやすい時間帯の失点により勝点を落としている。

 守備を統率するDF宮本恒靖も反省。「今日は立ち上がり注意して入ったわりに、そのまんまというか…。守備の枚数は揃っていてもボールへいけていない」。2失点目のシーン。高原には2枚のDFがシュートコースを塞ぎに行った。しかし宮本の言葉通り足は出したがボールへの働きかけが弱く、屈辱の股抜きシュートを決められた。「肝心のボールに働きかけないと…」。

 今季の神戸は終了間際の集中力の欠如が著しい。これまで後半30分からの15分で、総失点の3分の1に当たる8失点を喫している。今後どのようにチームを立て直すか。「前半最初と最後の失点をしないこと。チャンスを活かすこと」と指揮官。このままでは神戸は勝てなくなる。90分間集中力を切らさずにゲームを終えた時、今季初の完封勝利が見えてくる。

<写真>前後半終了間際の失点が目立つ今年の神戸。宮本(左)が奮闘もこの試合も悪癖は変わらず
(取材・文 山口雄人)

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