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敗北に責任感じる佐藤寿「FWは決めないと…」

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[7.11 J1第17節 浦和2-1広島 埼玉]

 「FWはちゃんと決めないと…。点をとる責任をもっと感じて戦わなければいけない」。サンフレッチェ広島のFW佐藤寿人は、内容で上回りながらも逆転負けを喫した浦和レッズ戦を、そう締めくくった。

 寿人が放ったシュートは5本。その殆どが決定的な場面だった。前半6分、ファーストシュートで完璧な先制点を奪った。「寿人さんが裏へ走ってくれると信じて蹴った」。そう話したMF柏木陽介が左サイドからゴール前に低い弾道のクロスを入れると、寿人はバウンドした難しいボールに合わせ滑り込んだ。「バウンドが想像以上に弱かったから、わざと体勢を崩して滑り込んだ。こないだ(ジュビロ磐田戦で川口)能活さんの股を抜こうとして失敗したから、GKの上を狙った」。瞬時にそう判断し、左足の先で合わせた。シュートは狙い通り、GK都築龍太の頭上を越え、ネットを揺らした。完璧なゴール。そして自身100点目となるメモリアルゴールだった。

 「101、102点目がとれなかったから勝てなかったんです」。先制後もチャンスは多かったが、精度を欠いた。前半26分にはMF服部公太の絶妙のスルーパスに抜け出し、37分には右サイドMF楽山孝志のフィードに合わせポスト直撃のシュート。39分にはMF青山敏弘のスルーからフィニッシュし、GK都築に阻まれた。「前半のチャンスで決めきれていれば3点くらいはとれていた。僕はまだ右足シュートの精度が低い。上げなければ…」。寿人がゴールを決めて負けた試合はことし初めて。今季は自身8得点目。リーグ戦半分を終えて、目標と定めている19ゴールの半分もまだ来ていない。寿人が決めればチームは負けない。このジンクスは破られたが、自らのゴールで新たなジンクスを作りたい。

<写真>広島FW佐藤
(取材・文 山口雄人)

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