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F東京・石川、5試合連続ゴールで初の得点ランクトップ

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[7.12 J1第17節 F東京3-0名古屋 味スタ]

 「良い内容、良い戦い、良い働きができました」。FC東京のMF石川直宏が12日の名古屋グランパス戦で、得点ランキングトップタイとなる10得点目を叩きこんだ。このゴールでFWエジミウソン(浦和)、ダヴィ(名古屋)と並び、同時にチームはリーグ戦4連勝。3-0で大勝を飾った。

 先制点は前半3分。まさに「イメージ通りのゴール」だった。「ドリブルしているときから『かわしてシュート』というイメージがあった」という石川は、中盤左位置からドリブルで斜めに切れ込むと、DF3人を振り切って右足シュート一閃。ゴール右隅に突き刺した。F東京が誇るサイドアタッカーのゴールを後ろから見ていたDF長友佑都は、「直さんのゴール前のあの平常心は凄い。僕も見習わないと…」と舌を巻いた。

 FWカボレの2点目のキッカケも石川が作りだした。FW平山相太が右サイドに送ると、スピードに乗ってボールをさらいドリブルでPAへ侵入。PA中央でフリーとなったMF羽生直剛の存在を感じるや否や、マイナス気味に折り返した。「相太がいいパスをくれたし、羽生さんもすぐに来てくれた。何よりもカボレがいい所に顔を出しましたね」。そのカボレは羽生のシュートを弾いたGK楢崎のミスを逃さず、左足で迷わず蹴り込んだ。「あのシーンは以前、そして最近の自分の良いところを全部出せた」と嬉しそうな石川。

 プロ10年目。これまでのシーズン最高得点は03年、06年にマークした5得点が最高だった。今年の石川は迫力が違う。サイドを脅かすだけでは飽き足らず、ドリブル、パス、シュート、あらゆる技で容赦なくゴール前を襲う。6月13日のナビスコ杯・清水戦からは、5試合連続でゴールを量産している。

 「ここからは未知の世界。周りが僕を活かしてくれるので、責任をもって(ゴール奪取を)続けたい」。その先に見えるのは「優勝」という偉大な文字だ。「このままでは終わりたくない。だって鹿島がこのまま優勝するのは、余りに悔しいじゃないですか」。チームも自身も絶好調。上り調子はまだまだ続きそうだ。

<写真>F東京MF石川
(取材・文 山口雄人)

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