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完敗の名古屋・小川が守備陣に「危機察知力がない」

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[7.12 J1第17節 F東京3-0名古屋 味スタ]

 「うちのチームは危機察知力が足りない」。12日、FC東京に0-3で完敗した名古屋グランパスのMF小川佳純が試合後、声を振り絞った。

 小川は4-4-2システムの右MFとして先発。しかし、MF石川直宏に先制されるとすぐに、4-3-3に変更し中盤の左に入った。スタミナを活かして攻撃では素早く展開。隙あらばドリブルでもゴールに迫り、90分でシュート3本を放った。守備で目を引いたのは、とれる可能性が少しでもありそうなパスには執拗にチェイスし、防げそうなシュートには激しく寄せていた、その姿だった。

 だからこそか、3点をとられた不甲斐ない守備陣に不満を漏らした。「先制点は新潟戦同様、左から中へ行かれてやられた。似たような展開からの失点。集中力がない。数は揃っているけれど、相手のシュートゾーンに誰も行かない。ここに誰が来て打たれる…というような危機察知力が足りない」。

 GK楢崎正剛は「自陣に入られても何の抵抗もしていない。ゾーンDFとか何とかDFとか、あれは何物でもない。相手のやりたい放題でした」。それが分かっていたのに、試合中に声を掛け合って修正できなかった。ストイコビッチ監督が指摘したのは、まさにそこだった。「まとまって戦う気持ち。コミュニケーションの欠如。これが最大の問題だ」。

 幸か不幸か、名古屋は3日後にナビスコ杯・決勝トーナメント1回戦で再びF東京と戦う。小川は言う。「幸いリベンジする機会がすぐにある。今日は悔しい思いをしたので、その分は次戦で全てぶつけます」。2度と同じ轍は踏まない。小川からは覚悟が伝わってきた。

<写真>名古屋MF小川
(取材・文 山口雄人)

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