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神戸が7試合ぶり勝ち点3!柏は…

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[8.2 J1第20節 柏0-1神戸 柏]

 J1第20節は2日、3試合を行い、日立柏サッカー場では柏レイソルヴィッセル神戸が対戦した。神戸は、後半29分にCKからDF河本裕之がヘディングで先制点を奪うと、これが決勝点に。リーグ戦7試合ぶりに勝ち点3を奪った。

 柏は、ネルシーニョ新監督が初めてベンチで指揮を執った。システムは、事実上、初采配となった前節7月25日の鹿島戦と同様、3-6-1を採用。1トップのFWフランサが自由に動き回り、2列目の李忠成、菅沼実とポジションチェンジを繰り返して攻撃を仕掛けた。

 対する神戸は、DF石櫃洋祐に代わりDF近藤岳登が今季初先発。システムは4-5-1でDFラインは右から近藤、北本久仁衛、河本裕之、松岡亮輔、ダブルボランチは宮本恒靖、金南一、中盤は右から大久保嘉人、ボッティ、古賀誠史、1トップは茂木弘人が務めた。

 前半は、神戸が主導権を握った。柏の3バックのスペースを突こうと、ワイドな攻撃を展開。前半5分には、古賀誠史がボッティのパスから左サイドを突破。実兄の古賀正紘にブロックされた。その後、同10分にも左サイドを突破してループ気味のシュートを放つなど積極果敢な動きを見せた。大久保も得意のドリブルで、中に外にと仕掛けていった。

 対する柏は、前半15分にアクシデントに見舞われた。DF古賀正紘がクロスボールを競り合いから頭でクリアした際、足を負傷。同17分にDF鎌田次郎と交代した。これを機に、柏はサイドを再三、破られていたためDFシステムを変更。守備時は4バックに変更し右から村上佑介、パク・ドンヒョク、近藤直也、大津祐樹が入った。鎌田はトップ下の神戸・ボッティのマークに付いた。攻撃時は、鎌田を下げて3バックにし、両サイドバックを高い位置で攻撃に参加させた。

 これが功を奏し、柏の攻撃が機能しはじめた。前半38分には、セットプレーのこぼれ球から右サイドにいた菅沼がクロス。パク・ドンヒョクが右足でボレーシュートを放った。惜しくも上に外したが、その後もフランサを中心とした攻撃が活性化された。
 
 前半のロスタイムは3分。神戸にビッグチャンスが訪れた。FW茂木の右クロスに古賀が左足でジャンピングボレー。残念ながら上に外し、ゴールはならなかった。前半は0-0で終わった。

 後半、柏はボランチに、MF大谷秀和に代えてMF栗澤僚一を投入した。試合は、ともに中盤でのつぶしあい、そしてカウンター攻撃と、一進一退の攻防が続いた。ようやく試合が動いたのは、後半19だった。神戸が、左CKからDF河本が頭で合わせて先制。河本にとっては今季リーグ戦初ゴールとなった。

 柏は、後半22分、李に代えてFWアンセウモ・ハモンを投入。同29分には、左サイドから菅沼の折り返しをフランサがペナルティーエリア内で受けた。2、3人に囲まれかけたが切り返しで交わし、左足でシュート。だがわずかに、右に外れて同点はならなかった。

 神戸は、同30分、宮本に代えてMFアラン・バイーアを投入。持ち味の豊富な運動量を生かして、中盤での守備強化を図った。試合は、両チームとも局面で激しいつぶしあいを展開。ともに下位に低迷しているだけに、勝ち点3に向けて死闘を演じた。

 ロスタイム。柏はドリブルで仕掛けた菅沼がペナルティーエリア左で倒され、FKをゲット。名手・フランサが蹴り込んだが、惜しくも上に外れた。試合はこのまま終了。神戸が1-0で逃げ切った。

(取材・文 近藤安弘)

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