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清水が浦和を返り討ち、5位に急浮上

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[8.2 J1第20節 浦和0-1清水 埼玉]

 J1第20節は2日、各地で3試合を行い、埼玉スタジアムでは浦和レッズ清水エスパルスが対戦。同一カードだった7月29日のナビスコ杯準々決勝第2戦で3-0で快勝している清水は後半25分、MF枝村匠馬が先制点を決めると、この1点を守り抜き、1-0で浦和を返り討ちにした。リーグ戦5戦負けなし(3勝2分)で2連勝の清水は5位に浮上。一方の浦和は公式戦4試合連続の無得点で4連敗となった。

 4-2-3-1の浦和はDF平川忠亮が開幕戦以来となる先発復帰を果たし、左サイドバックに入った。GK都築龍太も3試合ぶりに復帰。それ以外は7月29日のナビスコ杯と同じメンバーだった。
 4-4-2の清水はナビスコ杯からメンバー変更はなく、リーグ戦4戦連発中のFW岡崎慎司とFWヨンセンが2トップを組んだ。
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 立ち上がりはこう着した試合展開となり、互いになかなかチャンスをつくれない。試合前から降り続いた雨の影響で選手が足を滑らせる場面も目立ち、前半19分には清水がラッキーな形でチャンスを迎える。浦和がDFラインでボールを回している際、DF坪井慶介が足を滑らせてボールを失うと、こぼれ球をヨンセンが拾い、岡崎にスルーパス。しかし、シュートはGKの正面を突いた。

 徐々に相手ゴール前まで攻め込む回数が増え始めた両チームだが、互いにディフェンスの集中力も高く、ゴールを許さない。清水は岡崎とヨンセンの2トップに何度かボールが入ったが、DFに厳しく寄せられ、GKを脅かすようなシュートを打てなかった。

 浦和もMF原口元気やFW高原直泰が積極的なドリブル突破でチャンスを伺うが、清水の守備陣も粘り強く対応。前半33分には原口の左クロスをフリーで受けたFWエジミウソンが胸トラップから左足でシュートを打ったが、ゴール上に大きく浮かしてしまう。

 前半の終盤は浦和の時間が続き、前半44分にも決定機をつくった。エジミウソンがスピードに乗ったドリブルで左サイドを突破。ゴール前に折り返したボールを原口が狙ったが、MF本田拓也が体を投げ出してシュートコースに入り、ブロックした。

 0-0で後半に折り返すと、立ち上がりの1分、縦パスを受けた高原が鋭い反転から左足でシュート。これはわずかにゴール左にそれたが、思い切りの良いシュートが浦和に流れを呼んだ。

 清水は後半9分、枝村の左クロスからMF兵働昭弘が左足で惜しいシュートを放つチャンスもあったが、浦和に押し込まれる時間が長くなった。

 それでも粘り強いディフェンスで浦和の攻撃に耐えると、カウンターからチャンスにつなげる。後半22分、MF伊東輝悦の横パスを受けた兵働のシュートはゴール左に外れたが、その3分後、ついに均衡が破れる。

 右サイドを駆け上がったDF市川大祐がペナルティーエリアの手前から真横へパスを流すと、フリーの枝村が右足でシュート。これがDFの足に当たって角度が変わり、ゴールマウスへ吸い込まれた。

 浦和は後半29分に平川と鈴木を下げ、FWエスクデロ・セルヒオとMFポンテを投入。細貝を左サイドバックに回し、ポンテがボランチに入るなど攻撃の枚数を増やして猛攻を仕掛けた。

 しかし、清水の守備陣は最後まで集中力を切らさず、体を張ったディフェンスで浦和の反撃をはね返す。後半ロスタイムのポンテのシュートもGK山本海人が鋭い反応でセーブし、1-0で逃げ切った。

(取材・文 西山紘平)

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