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0-0から?3-1から?首位決戦の取り扱いは15日の理事会で決定

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[9.12 J1第25節 鹿島 中止 川崎F カシマ]

 豪雨によるピッチコンディション不良のため中止になった鹿島アントラーズ川崎フロンターレ戦の扱い、今後の再試合などについては15日の理事会で決まることになった。

 試合後、報道陣の取材に応じた不破信マッチコミッショナーが明らかにしたもので、中止決定直後は「ノーゲーム、0-0から再試合」と発表されたが、川崎Fが3-1とリードしていた残り16分の時点で中止となったことを受け、“特例扱い”で理事会に諮ることになった。

 Jリーグの規約では「不測の事態については理事会で最終決定する」との項目があり、不破氏は今回の試合中止が「不測の事態」にあたると判断。「0-0から再試合? それも選択肢のひとつ。3-1から再試合? それも選択肢のひとつ。すべてのことについて理事会で決める」と説明した。

 あまりにも異例の事態となった。前半途中から降り始めた雨は次第に強さを増し、後半に入ると、ピッチ上が見えないほどの豪雨になった。至るところに水たまりができ、ボールはまったく転がらなくなった。

 ただ、その状態でも選手は試合を続けていた。雷も数回鳴ったが、光ってはなく、落雷の危険はなかった。中止の理由はあくまで「ピッチコンディションの不良」。雨による中止は「私の経験では初めて」(不破氏)という異例中の異例。岡田正義主審は不破氏に「選手の安全を考えて、中止にしてください」と申し入れたというが、その判断の是非を問われるべきだろう。

 不破氏は「ピッチ上の管理者は審判。審判団で試合ができないと判断すれば、それを受け入れるしかない」と審判団に責任をなすりつけたが、あまりにもお粗末な対応だった。

 Jリーグも終盤戦に入った中、1位・2位の直接対決という最も重要な試合が中止となったことについて不破氏は「それについてはノーコメントにしてください」と口をつぐんだ。

 中止直後は「0-0から再試合」と通達された川崎Fにとっては、わずかに希望が出てきたことになるが、過去の事例はすべて「ノーゲーム、0-0から再試合」となっている。15日の理事会でどんな結論が下されるかは分からないが、常識的な判断に期待したい。

(取材・文 西山紘平)

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