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残留決戦は15位山形が17位千葉に競り勝つ

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[9.26 J1第27節 千葉1-2山形 フクアリ]

 J1第27節は26日、各地で7試合を行い、フクダ電子アリーナでは17位ジェフユナイテッド千葉と15位モンテディオ山形が対戦。残留争いの直接対決は、山形が前半26分にFW長谷川悠のゴールで先制。後半26分にMFミシェウのゴールで追いつかれたが、同28分にMF北村知隆が勝ち越しゴールを奪い、2-1で競り勝った。

 4-2-3-1の千葉は前節から先発2人を変更。DF福元洋平がDFボスナーに代わってセンターバックに入り、1トップはFW巻誠一郎。FWネット・バイアーノはベンチスタートだった。また左右のサイドハーフを入れ替え、右がMF谷澤達也、左がFW深井正樹でスタートした。
 4-4-2の山形はDF園田拓也が負傷離脱。ケガの癒えたDF西河翔吾が5試合ぶりに復帰し、センターバックに入った。それ以外は前節から変わらなかった。
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 静かな立ち上がりを見せた試合は中盤でのせめぎ合いが続いた。その中でもより多くのチャンスをつくっていたのは山形。FW長谷川悠が前線で起点になり、サイドで数的優位をつくりながら千葉のプレッシャーをかわしてチャンスを伺った。

 先制点は前半26分。山形が相手陣内でボールを奪うと、MF宮沢克行のスルーパスに抜け出した長谷川がGKとの1対1を落ち着いて右足で流し込んだ。

 千葉はMFミシェウがタメをつくり、攻撃の起点になるが、ラストパスの精度が悪く、周囲とかみ合わない。チーム全体でも攻撃の組み立てが雑で、山形の組織的な守備を崩すには至らなかった。

 後半立ち上がりは1点ビハインドの千葉が押し込んだ。山形の最終ラインが下がり、中盤で千葉のパスが回るようになった。しかし、ボールを持ってからパスコースを探すなど判断が遅く、ラストパスの精度も低いためなかなかシュートまで持ち込めない。山形は西河、レオナルドの両センターバックが我慢強く跳ね返し、劣勢の時間帯を耐え続けた。

 千葉は後半19分、谷澤に代えてFWネット・バイアーノを投入。2トップに変更すると、同23分にはDF坂本將貴を攻撃力のあるMF和田拓三に代え、反撃に出た。

 攻勢を強めた千葉は後半26分、セットプレーから同点に追いつく。深井の右CKをヘディングでつなぎ、巻が頭で折り返したところを最後はミシェウがヘディングで押し込んだ。

 一気にたたみかけたい千葉だったが、リスクを冒した攻撃が裏目に出る。途中出場した和田が高い位置を取ったため、左サイドバックのDF青木良太が中央に絞らざるを得ず、最終ラインは3バック気味に。これによって空いてしまったサイドのスペースを再三、突かれた。

 同点から2分後の後半28分、山形はMF佐藤健太郎のスルーパスからMF宮崎光平が右サイドにポッカリ空いたスペースに抜け出し、クロス。FW古橋達弥のシュートはいったんはGK岡本昌弘がはじいたが、跳ね返りをMF北村知隆が押し込み、再び勝ち越した。

 千葉はその後、完全に3バックになったが、逆に山形がサイドのスペースを突いて決定機をつくる。後半37分、左サイドを崩して最後は宮崎がシュートを打ったが、これはわずかに右へそれた。

 勝負を決める3点目は奪えなかった山形だが、後半41分にFW新居辰基を入れてさらに攻撃の枚数を増やした千葉の反撃も空転。2-1で逃げ切った山形が連敗を4で止め、5試合ぶりの白星を飾った。一方の千葉は泥沼の11戦勝ちなし(5分6敗)となった。

(取材・文 西山紘平)

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