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浦和はミス続きで失点し、優勝戦線に食い込めず

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[9.27 J1第27節 浦和1-2横浜FM 埼玉]

 浦和レッズは“奇跡の逆転V”への“挑戦権”を逃した。取り戻しつつあった堅守が崩壊し、横浜FMには昨季からリーグ戦4戦全敗となった。

 前半3分にセットプレーから横浜FMのDF中澤佑二に先制点を許した。ニアはケアしていたが、ファーサイドの中澤をフリーにしてしまったのが原因だ。その後、猛攻を仕掛けて前半15分にFWエジミウソンのゴールで同点に追いたが、前半ロスタイムに悪夢が待っていた。

 横浜FMのMF河合にゴールエリア右を突進された。一度はMF鈴木啓太が体を入れてボールを奪ったが、後ろから詰めてきたMF長谷川アーリアジャスールに奪われ、FW渡邉千真の勝ち越しゴールへとつながってしまった。

 鈴木が後ろから引っ張られて、倒されたようにも見え、フォルカー・フィンケ監督は審判に抗議した。しかし当然ながら、覆らない。試合後の会見で指揮官は「前半に2失点して、頭を下げてしまった。メンタル面で問題を抱えてプレーしてしまった。影響が大きかった失点? 2失点目だ。(審判に)不公平な扱いを受けた。チームの姿勢が後ろ向きになったのはそこ(2失点目)にある」と憤慨した。

 浦和は前半、MF梅崎司、MFポンテを中心に何度も好機を作っていたが、この失点の影響か、後半は引いて守ってきた横浜FMに、効果的な攻撃が仕掛けられなかった。後半の終盤は、途中出場のFW田中達也、ボランチの位置に上がったDF田中マルクス闘莉王の奮闘で猛攻を仕掛けたが、ゴールは割れず。勝てば首位・鹿島に勝ち点差7と迫り、逆転優勝の望みも見えていただけに、悔やまれる敗戦となった。

 鈴木は「引っ張られた? 最初に自分が奪いにいって(そのあと後ろから)引っ張られたという形だったと思う。後ろから相手が来ているのを見えていなかったのもある。自分のミスです。後半、メンタル的に落ちた? 監督がそういう風に話しているなら・・・。外から見た人間にはそう見えたのかもしれないけど、ぼくらは少なくともそういうつもりはなかった」と言い訳はしなかった。
(取材・文 近藤安弘)

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