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岡崎同点弾、清水が10年ぶり暫定首位浮上

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[10.3 J1第28節 清水1-1広島 アウスタ]

 J1第28節は3日、各地で5試合を行い、アウトソーシングスタジアム日本平では2位清水エスパルスと4位サンフレッチェ広島が対戦。清水は前半29分に先制点を許したが、同44分、FW岡崎慎司の同点ゴールで追いついた。試合はそのまま1-1で終了。清水は暫定ながら、優勝した99年以来、10年ぶりに首位に浮上した。

 12戦負けなし(8勝4分)と絶好調の清水は不動のイレブン。日本代表に招集されたGK山本海人、DF岩下敬輔、FW岡崎慎司もそろって先発した。
 広島はDFストヤノフが3試合連続の欠場。MF中島浩司も出場停止のため、リベロにDF槙野智章、左DFにDF盛田剛平が入った。またMF森崎和幸が長期離脱から復帰し、17試合ぶりに先発。MF柏木陽介も出場停止から戻った。
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 試合開始22秒、DF太田宏介の左クロスに岡崎が頭で合わせ、オープニングシュート。立ち上がりから清水が積極的に攻撃を仕掛けた。

 前半7分には岡崎が相手GKにプレッシャーをかけ、GK中林洋次のキックが岡崎の体に当たって、あわやゴールの場面も。同25分にはDF市川大祐、岡崎、MF本田拓也と細かくパスがつながり、最後はMF枝村匠馬がシュート。決定的な形だったが、枠を捉えきれなかった。

 広島は前半7分にMF高柳一誠、同9分にMF柏木陽介がミドルシュートを狙うが、遠めからのシュートが多く、決定機をつくれない。それでも前半29分、ワンチャンスを確実にものした。

 カウンターからMFミキッチが右サイドを駆け上がると、ゴール前にグラウンダーのクロス。これに反応したのはFW佐藤寿人。鋭い動き出しでDFラインの背後を突き、ワンタッチでゴールに流し込んだ。

 優勢に試合を運びながら先制点を許した清水だが、嫌な雰囲気をエースの頭が一掃した。前半終了間際の44分、素早いリスタートから太田が左クロス。逆サイドで待ち受けていた岡崎は体を目いっぱい伸ばして頭で捉えると、ボールはきれいな弾道を描いて左ポストを叩き、ゴールマウスへ。岡崎の難易度の高いヘディングシュートで、清水が同点に追いついた。

 後半に入っても清水が主導権を握り、広島がカウンターを狙う展開が続いた。後半5分にはMF伊東輝悦のパスを受けたMF兵働昭弘がフリーの体勢から左足を振り抜いたが、惜しくもゴール左へ。広島もカウンターから惜しい場面はつくったが、清水守備陣も体を張ってしのいだ。

 1-1のまま徐々にこう着状態に入った試合は我慢比べとなった。清水は後半13分に枝村に代えてMF藤本淳吾、広島は同22分に柏木に代えてMF高萩洋次郎を投入。気温30度近い暑さもあり、消耗戦は両チームの選手とも疲労の色を隠せず、互いになかなかチャンスをつくれない。

 清水は後半32分、兵働の左クロスからヨンセンがGKに競り勝ってヘディングシュートを放つが、槙野がゴールライン上でクリア。勝ち越し点とはならなかった。

 清水は後半34分にMF山本真希、同37分にFW原一樹、広島もFW李忠成を投入。互いに最後までゴールを狙ったが、あと一歩及ばない。清水は後半ロスタイム、市川の折り返しを受けた山本真が決定的なチャンスを迎えたが、シュートは大きく上に外してしまう。

 結局、試合は1-1のまま終了。勝ち点3は挙げられなかった清水だが、無敗記録を13試合(8勝5分)に伸ばし、勝ち点は50に到達。この日試合のなかった鹿島を得失点差で抜き、暫定で首位に立った。

<写真>岡崎の同点弾を喜び合う清水イレブン

(取材・文 西山紘平)
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