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「ゴールが元気の源」、岡崎弾で清水が優勝へラストスパート

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[10.3 J1第28節 清水1-1広島 アウスタ]

 FW岡崎慎司の5試合ぶりゴールで清水エスパルスが暫定ながら首位の座を奪った。立ち上がりから試合の主導権を握っていたが、前半29分にFW佐藤寿人に一瞬を隙を突かれ、失点。チームの窮地を救ったのは、やはりエースのヘディングだった。

 前半44分、素早いリスタートから左サイドのDF太田宏介に展開。「阿吽(あうん)の呼吸。逆サイドは見えていたし、(岡崎が)いい動き出しをしてくれた」(太田)という山なりのクロスに岡崎は体勢を崩しながらヘディング。GKの位置をよく見て、逆サイドを狙ったコントロールシュートは左ポストを叩いてゴールマウスに吸い込まれた。

 「逆サイドを狙った。セオリー通り。軌道はいい感じだった」。岡崎の今季13得点目は、8月22日の磐田戦以来、5試合ぶり。実に42日ぶりとなるゴールの感触だった。

 日本代表を含めた過密日程は岡崎の体をむしばみ、ゴールとともに運動量や体のキレも落ち気味だった。「動き自体はここ数試合、上がってきていたけど、ゴールに向かう迫力がなかった。もらった瞬間、前を向くとか。でも、それは今までも課題だったし、逆にハッキリしただけ。それを突きつめていくしかない」

 原点に戻り、開き直った岡崎はエンジン全開だった。前半7分には相手GKに猛然とプレス。GKのキックが体に当たり、あわやゴールの場面もつくった。岡崎らしい、がむしゃらなプレーが戻り、チームを最前線から引っ張った。

 「点が取れてポジティブになれる。ゴールが元気の源なので。また元気を出してやっていきたい」。チームは勝てなかったが、勝ち点1を積み上げ、暫定ながら鹿島を得失点差で抜いて10年ぶりの首位に立った。何より岡崎に待望のゴールが生まれたのは追い風だ。残り6試合。悲願のタイトルへ、岡崎もチームもここからラストスパートに入る。

<写真>同点弾に、うれしさのあまり飛び跳ねる岡崎

(取材・文 西山紘平)
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