beacon

代表復帰の寿人が自ら祝弾、「自分を追い込んでいく」

このエントリーをはてなブックマークに追加

[10.3 J1第28節 清水1-1広島 アウスタ]

 サンフレッチェ広島のFW佐藤寿人が自らの代表復帰を祝うゴールで貴重な勝ち点1を手にした。前半29分、カウンターからMFミキッチが右サイドを駆け上がると、鋭い動き出しでDFラインの背後を取った。グラウンダーの折り返しに飛び出し、右足で流し込む。8月30日の山形戦以来、4試合ぶりのゴールが先制点になった。

 アウスタは、95年8月に勝って以降、1分10敗と勝利のない“鬼門”だった。しかも、相手は12試合負けなしと好調な清水。前半44分に追いつかれ、1-1の引き分けに終わったが、「アウェーの難しいところで勝ち点1は大きい。ここ何試合か自分の仕事ができていなかったし、点が取れたのはよかった」と前向きに語った。

 前節は新潟に1-2で敗れ、10試合ぶりの敗戦。ずるずると連敗すれば、せっかく詰めてきた上位との差も再び開くところだった。「チームとしてここまで来たら、ACL出場権を取らないと、もったいない。うちはシーズン開幕の時点で(J2からの昇格で)17番目の位置でスタートしたと思っている。ここまで順位を上げるとは周りの人も思ってなかったはず。最後までそういう予想を裏切りたい。終わってやっぱり中位じゃ意味がない」。3位以内確保へ、残り6試合が正念場だ。

 チーム状況だけではない。昨年11月19日のカタール戦以来、約11ヵ月ぶりに果たした代表復帰。来年の南アフリカW杯で登録メンバー23人に入るためには、今回の3連戦がまさに正念場になる。

 「久しぶりの代表だし、生き残りという意味で残された時間は限られている。3試合で結果を残さないと、次はないと思う。自分を追い込んで、1回1回の練習からやっていきたい」。代表でも、チームでも。フル回転のプレーでゴールを積み上げていくつもりだ。

<写真>先制点を決めた広島・佐藤。岡田監督の前で実力を見せ付けた

(取材・文 西山紘平)
※ゲキサカ完全連動のサッカー誌『FOOTBALL NIPPON VOL.18』。詳細はコチラでチェック!!

TOP