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川崎FはACLショック払拭。指揮官「川崎魂」

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[10.4 J1第28節 川崎F 2-0 横浜FM 等々力]

 川崎フロンターレはACL敗戦ショックを払拭する2-0快勝だ。後半29分、左サイドからのクロスをMF谷口博之が横浜FMの日本代表DF中澤佑二に競り勝ってヘディングで先制弾を奪うと、同38分にはカウンターからFWレナチーニョが追加点。リーグ戦の連敗を2で止めた。

 30日のACL準々決勝第2戦・名古屋戦に1-3で敗れ、2戦合計3-4で敗退。07年に続き、再び4強の壁に跳ね返された。悔しさがあふれ、同時にどっと疲労が体を襲った。日本代表MF中村憲剛も「頭の中で整理できない」と沈んでいた。

 しかし、リーグ戦はまだ逆転優勝の可能性を残している。下を向いている暇は無い。重苦しい空気が流れる中、心を奮い立たせる“出来事”があった。2日の練習前、関塚隆監督が選手を前に「責任はオレにある」などと約20分間、謝罪。チームは再び、ひとつになったという。

 この日は動きも重く、試合内容は決していいとはいえなかった。それでもチーム一丸で勝利。サンケイスポーツweb版によると、関塚隆監督は「川崎魂」という言葉を使って選手をたたえたという。

 「落ちるのは簡単だけど、ここで踏ん張れるか。今日は戦術より意地と気力だった」とMF中村憲剛。谷口も「ここで負けたらJリーグも落とすことになる」と気合を入れ直して臨んでいたことを明かした。ACLは失ったが、まだリーグ、ナビスコ杯、天皇杯と3つのタイトルが残る川崎F。勝ち点は46だが、1-3からの再戦が決まっている7日の鹿島戦をそのまま勝ちと仮定すると同49で首位の清水に1差。悲願へ向け、ここからが正念場だ。

(文 近藤安弘)

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