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鹿島4連敗…"勝ち点1差"に4チームがひしめく大混戦に

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[10.4 J1第28節 鹿島0-1新潟 カシマ]

 J1第28節は4日、各地で4試合を行い、カシマサッカースタジアムでは鹿島アントラーズアルビレックス新潟が対戦。新潟は前半28分、MFマルシオ・リシャルデスのゴールで先制すると、この1点を最後まで守り抜き、1-0で逃げ切った。新潟はこれで2連勝。鹿島は4連敗で、2位に後退。7日に1-3から再開される鹿島vs川崎Fの試合でそのまま川崎Fが勝つと仮定すれば、実質、勝ち点1差の中に4チームがひしめく大混戦となった(清水が勝ち点50、鹿島が同50、G大阪が同49、川崎Fが同49)。

 3連敗中の鹿島はDF伊野波雅彦が2試合ぶりに先発復帰。それ以外は前節の名古屋戦と変わらず(1-4)、チームの調子は下降線だが、不動のメンバーで臨んだ。
 新潟は前節の広島戦(2-1)と同じ先発メンバー。負傷離脱中のMF千葉直彦は2戦連続の欠場で、広島戦がデビュー戦となった新人のMF三門雄大が引き続きボランチに入った。
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 試合は静かな立ち上がりを見せた。前半6分、新潟はFW大島秀夫がこぼれ球を遠めから右足ボレー。鹿島も同7分、MFマルシオ・リシャルデスがスルーしたボールをDF新井場徹がカットし、そのままドリブルで持ち込んでミドルシュートを狙ったが、いずれもGKがセーブした。

 徐々に鹿島が押し込む時間が長くなったが、新潟の守備組織は崩れず、決定的な場面はつくらせない。粘り強く守ってカウンターという狙い通りの展開に持ち込んだ。

 そして前半28分、新潟がスーパーゴールで先制する。DF内田潤の右クロスにマルシオ・リシャルデスが飛び込み、右足ジャンピングボレー。アクロバティックなシュートにGK曽ヶ端準は一歩も動けなかった。

 後半に入っても鹿島が優勢に試合を運んだ。後半7分には新井場の左クロスをマルキーニョスが胸で落とし、MF野沢拓也がワントラップから右足で狙ったが、わずかにゴール左へそれた。

 早めに追いつきたい鹿島は後半16分にMF本山雅志に代えてMFダニーロを投入。しかし、新潟の堅守を崩せず、時間ばかりが経過していった。クロスを上げても新潟の高い壁に跳ね返され続けたため、後半33分にはFW興梠慎三を下げて高さのあるFW田代有三をピッチに送り込む。同36分にも野沢に代えてMF増田誓志を投入し、3枚目のカードを切った。

 直後の後半36分には鹿島にこの日最大の決定機が訪れた。PA内左サイドでフリーのダニーロにボールが渡ると、ダニーロが左足で渾身のシュート。しかし、GK北野貴之が左手1本でスーパーセーブを見せ、ピンチをしのいだ。

 最大のチャンスを逃した鹿島はこれで万事休す。最後まで新潟の守備をこじ開けられず、0-1の零封負け。泥沼の4連敗で、前日3日に清水に奪われた首位の座を取り戻せなかった。

(取材・文 西山紘平)

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