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[FCWC]アルアハリvsパチューカ 試合後の監督コメント

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[12.13 FCWC準々決勝 アルアハリ2(延長)4パチューカ 国立]

 FIFAクラブワールドカップの準々決勝が13日、東京・国立競技場で行われ、2年連続2度目の出場となったパチューカ(北中米カリブ海代表/メキシコ)がアルアハリ(アフリカ代表/エジプト)を4-2の大逆転勝利で下し、初の初戦突破を決めた。この結果により17日の準決勝はパチューカvsリガ・デ・キト(南米代表/エクアドル)のラテンアメリカ対決となった。
以下、試合後の監督コメント。

[パチューカ]
●エンリケ・メサ監督
―試合の感想は?
「前半はアルアハリよりも内容は良かったが負けていて、アンフェアだと思った。それから何とか相手からゴールを奪うべく工夫しました。以前アフリカのカメルーンなどとも戦ったことがあるが、同じようなチームだと思っていた。ボール回しが非常に長けた印象だった」
―今日は勝てると思ったか?
「チャンスはあると思っていた。いくらでも攻めようと思っていたが、相手がキープするとなかなか奪えなかった。今日の戦いは勝利に相応しい戦いだった。今日はパチューカの方が良かった、だからこそ勝てた」
―横パスが多く、パス回しが上手いのに前に送るボールが少なかった印象があるが?
「そんなことはない。ただ選手は常に前にパスを出すのが良いとは限らない。今日もずっとうちが試合を支配していたはず。横パスはそんなになかったし、ましてやバックパスも少ない。常にゴールを狙ってプレーしていたし、それがメキシコのサッカーなのです」
―工夫したと言ったが、具体的には何か?
「まず、後半ルイス・モンテスを入れた。彼は中距離からでもゴールを決められる。それからプレーヤー毎に個性があるので、その時々で使い分けた。パチューカは常に良いプレーを心掛けているし、温存するなどという考えはない。いつも真面目に懸命に戦ってきた努力が、今日は報われた」
―南米代表・キト戦に向けて、コンプレックスはないか?
「ありません。南米、中南米で優勝したチーム同士だ。尊敬しているし、非常に強いチームだと思っている」
―いつも練習では攻撃守備どちらに比重を置いているか?
「DFはかたく、攻撃はしっかりとしてほしい。守りも攻めもつよくなくてはならない。しかし、比重を置くように偏った練習はしていない。とにかく常にボールを持ち続けること。これこそが重要だと思う」
―キト戦に向けて戦略は?
「相手はリスペクトに値する強豪。何か変化があるときに試合が決まると思う。けが人はいない。きっと選手たちは延長戦で突かれている程度だ」

[アルアハリ]
●マヌエル・ジョゼ監督
―試合の感想は?
「相手を分析していたし、どう出てくるかは分かっていた。また、スペースはないだろう、苦労するだろうとは予測していた。だからカウンター狙いで勝ちに出ようと考えていた。前半は、相手のゴールチャンスをなくして、うちのペースだった。だから相手が強かったが焦らずに戦った」
―ハーフタイムにはどんな指示を?
「前半はよくない、レベルが低いぞ、と言った。みんなの"らしさ"が出ていないと、そう言った。前回のFCWCでもプレッシャーに負けたところがあったので喝を入れた。しかし後半2分で失点したのは全く許せない。セットプレーから2点取られて相手に勢いを付けられた。疲れもあり負けてしまった」
―今どんな気持ちか?
「私が監督になってから、4点取られて負けたのはこれが2回目。非常に悔しい。うちはいつものパフォーマンスが出来ずに負けた。精神的な部分でも負けていた」
―確かにいつものジョゼサッカーが見られなかったが?
「後半の2点、延長戦の2点。これはうちのミスからやられた。3点目はよく見えなかったが、とにかくいつものレベルのプレーではなかった。このチームは今回マスコミから凄いプレッシャーをかけられて日本に来た。エジプトのサッカーを世界に見せつけろとか、絶対優勝、そういわれて来た。選手のメンタルが未熟ということもある、焦ったDFが破綻した。国や大陸では数々のタイトルを取ったが世界大会ではまだ実力を出せないレベルなのかもしれない。パチューカは4点もとった。勝って当然だ」

<写真>パチューカのメサ監督
(取材・文 山口雄人)

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