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さあマンUだ!遠藤弾でG大阪がアデレード振り切る

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[12.14 クラブW杯(FCWC)準々決勝 アデレード0-1G大阪 豊田]

 クラブW杯(FCWC)は14日、豊田スタジアムで準々決勝を行い、アデレード・U(開催国枠・アジア2位/オーストラリア)とガンバ大阪(アジア代表/日本)が対戦。G大阪は前半23分、MF遠藤保仁が先制点を決め、そのまま1-0で逃げ切った。G大阪は18日の準決勝(横浜)でマンチェスター・U(欧州代表/イングランド)と対戦する。

 G大阪は4-2-3-1のシステムを採用。GK藤ヶ谷陽介、4バックは右から加地亮、中澤聡太、山口智、安田理大。中盤は橋本英郎と明神智和のダブルボランチ、右に佐々木勇人、トップ下に遠藤保仁、左に二川孝広が入り、ルーカスが1トップを務めた。
 アデレードは4-5-1で、GKガレコビッチ、4バックは右からムレン、コーンスウェイト、オグネノフスキ、ジェーミソンと並んだ。中盤はリードがアンカー気味に位置し、右前にバルビエロ、左前にディエゴ。右サイドにドッド、左サイドにカッシオが開き、クリスティアーノの1トップ。開幕戦を欠場したオグネノフスキ、ディエゴ、カッシオも先発に復帰した。

 立ち上がり、ペースを握ったのはアデレードだった。前線から積極的にプレスをかけ、G大阪のパス回しを封じる。G大阪はパスミスも多く、なかなかリズムに乗れなかった。相手陣内に押し込むアデレードは前半14分、最初の決定機をつくる。後方からのフィードをドッドが頭で前方のスペースに流し、そのままドリブルで独走。細かいステップでDFを振り切り、右足で狙ったが、シュートはわずかにゴール左にそれた。
 流れに乗れないG大阪をさらにアクシデントが襲う。相手との交錯で佐々木が負傷し、前半20分にFW播戸竜二と交代。G大阪は播戸とルーカスの2トップ、右MFに二川、左MFに遠藤を置く4-4-2にシステム変更した。
 嫌な流れを断ち切ったのは、急きょ出番が訪れた播戸だった。二川のフィードをDFと競り合いながら頭で落とすと、スペースに走り込んだ遠藤が右足でGKの股間を抜き、先制のゴールネットを揺らした。
 その後も互いにプレスをかけ合う拮抗した展開が続く。G大阪は前半40分、二川のスルーパスにルーカスが反応。PA内に進入したが、切り返した際に体勢を崩し、シュートは力なくGKの正面に飛んだ。アデレードも同42分、ジェーミソンの左クロスに合わせたドッドのヘディングがクロスバーを直撃。互いにビッグチャンスを逃し、前半はG大阪の1点リードで折り返した。

 後半に入ると、アデレードのプレスが徐々に弱まり、G大阪が中盤でボールを回せるようになる。しかし、最後の壁は厚く、なかなかゴール前まで持ち込めない。遠藤、播戸、ルーカスが遠めからミドルシュートを狙ったが、枠を捉えきれず、攻撃が単発だった。
 優勢に試合を進めながら、追加点を奪うチャンスをなかなかつかめないG大阪だったが、カウンターのピンチには落ち着いて対応し、時計の針を進めていく。
 終盤に入ると、アデレードの運動量はガクッと落ち、G大阪がチャンスを量産する。後半27分、相手CKのカウンターから二川が飛び出し、前線の播戸にスルーパス。決定的なチャンスだったが、播戸の左足のシュートはDFが体を投げ出してCKに逃れた。同30分には中盤で相手のパスミスを拾った遠藤がルーカスに送ったが、ルーカスの右足シュートはGKが好セーブ。同32分、二川の横パスを左足アウトで狙った遠藤のシュートはゴール左にそれた。
 立て続けのチャンスを生かせないG大阪は後半36分、播戸を下げてFW山崎雅人を投入。同39分には負傷の二川に代えてMF武井択也をピッチに送り込んだ。同41分には遠藤のスルーパスから安田理が左サイドを抜け出し、マイナスに折り返しにルーカスが合わせたが、シュートはゴール左へ。再三の追加点のチャンスを決め切れなかったG大阪は後半ロスタイムに入って決定的なピンチを招く。後半48分にはユーニスの強烈なミドルシュート、同49分には右クロスからドッドにフリーでヘディングシュートを許したが、幸運にもシュートは枠を外れた。最後は肝を冷やしながらもG大阪が1-0で逃げ切り、マンチェスター・Uへの挑戦権を手にした。

<写真>G大阪MF遠藤
(取材・文 西山紘平)

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