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[ACL]稲本が仲間に“苦言”。「人任せではなく、自分で責任をもって」

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[3.9 ACL第2節 川崎F1-3北京国安 等々力]

 雪の中でも、川崎フロンターレの日本代表MF稲本潤一はさすがのプレーを披露した。欧州リーグで重馬場のピッチに慣れており、他の選手よりはミスも少なく、球際での強さを発揮した。敵将の北京国安・洪元碩監督も「稲本選手が印象に残っている」とベタ褒めした。

 そんな稲本が、チームメートに“苦言”を呈した。

 「集中力の差が出た。こういう多少、ボールが見えない中でも集中してやらないと。相手の方が球際で激しくプレーしていた。(ミスなどは)人任せではなく、自分で責任をもってやらないといけない。全体が90分集中してやれなかった。試合数が多いのもあるけど、後半も何となく入っていた」

 決して批判をしたわけではない。これまでの経験上、厳しい環境で試合を行うからこそ、いつも以上の集中力、プレーに対する責任感の重要性を説いた。たしかに、セカンドボールを拾う場面でも、相手に競り負けるシーンが目立った。欧州ではまず、球際での競り合いが重要視される。どんな環境でも、チームメートにもっとファイトすることを求めたのだ。

 「経験を仲間に伝える? 何か変えるようにいっても(川崎F歴の短い自分が言うと)悪い方にいくかもしれないから。徐々に言っていきます。それに、僕自身も反省はあるので」

 稲本は終始、控えめな口調だったが、経験を積極的に伝えていくことが、川崎Fのタイトル奪取の近道になることは言うまでもない。まだシーズンは始まったばかり。少しずつ“稲本イズム”を注入し、タイトル奪取に導く。

<写真>川崎F・MF稲本
(取材・文 近藤安弘)

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