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[ACL]広島、ストヤノフ退場も一時逆転。しかし3連敗・・・

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[3.24 ACL第3節 アデレード・U3-2広島 オーストラリア]

 ACLは24日、各地で第3節の2日目が行われ、H組のサンフレッチェ広島は敵地でアデレード・ユナイテッドと対戦し、2-3で敗れた。広島はACL3連敗となり、グループリーグ突破は極めて難しくなった。前半32分にストヤノフが退場した中、後半に森崎和幸の同点弾、高柳一誠の逆転弾で一度は相手を追い詰めたが、セットプレーで勝ち越された。

 連敗中でGL突破に向けてあとがない広島は、敵地とはいえ勝ち点3が欲しい状況だった。広島は日本代表経験のある槙野を外した。システムは3-6-1でGKは西川周作、DFは横竹翔、ストヤノフ、森脇良太。中盤はボランチが中島浩司と森崎和幸、右MFは山岸智、左MFは服部公太、2列目は山崎雅人、森崎浩司が入った。1トップは佐藤寿人が務めた。ただ、相手が4-5-1でサイドに選手を集めに配したため、服部が下がって4バックになる場面がみられた。

 対するアデレード・Uは現在グループ首位でGKユーゲン・ガレコビッチ、スコット・ジェイミーソン、マイケル・マローン、マシュー・レッキーらオーストラリア代表を擁する強豪。全体的にフィジカルも強く、序盤から広島を追い込んだ。

 開始直後、広島は右の山岸を使って何度か攻め込むが、バイタルエリアは崩せない。すぐに形勢が逆転。アデレード・Uがセカンドボールを拾い、中盤を支配する。何度かカウンターで攻め込まれるも、耐えしのいでいた広島だったが、前半10分に先制を許した。

 左サイドでボールを受けたフロアーズが中央へクロス。これにキャプテンマークを巻いたドッドがダイビングヘッド。1-0とリードを奪われた。敵地ではなおさら痛い、早い時間帯での失点を食らってしまった。

 それでも広島はひるまなかった。カウンターに勝機を見出す。前半13分、縦パスに山岸がスピードを生かして突進。惜しくもぎりぎりで相手GKにキャッチされたが、積極性を見せつけた。さらに前半18分、山崎がPA左から左足でミドルシュート。ゴールは決められなかったが、見せ場を作った。

 その後も、アデレード・Uに押し込まれるが、前半26分にビッグチャンスが訪れる。CKのこぼれ球からストヤノフにつながり、パス。これをPA内右で佐藤が受けて左足を一閃。だが、シュートは相手GKにセーブされてしまった。

 そして前半32分、広島に最悪の事態が訪れた。DFラインの裏に縦パスを通され、抜け出した相手選手をストヤノフがPA左手前で斜め後ろからスライディング。相手を倒してしまい1発レッドカードで退場となった。

 ただでさえ、難しい敵地での戦い。そのうえ、攻守の要のリベロを欠き、広島はさらに苦しくなった。佐藤を前線に残して引いて守り、何とか勝機をうかがった。だが相手に主導権を握られたまま。前半は0-1で折り返した。

 後半、山崎に代えて高柳一誠を投入。すると、この交代が成功した。後半10分、高柳が左サイドで倒されてFKをゲット。このFKのこぼれ球をPA中央外から森崎和幸が左足でミドルシュート。低い弾道のボールは右ポストの内側をかすめてゴールイン。1-1の同点に追いついた。

 広島は後半23分、服部に代えて李忠成を投入。これまた起用が成功した。後半29分、李がドリブルで仕掛けてFKをゲット。森崎浩のキックを高柳一誠がヘディングで決め、何と10人で2-1逆転に成功した。

 しかし・・・。後半32分、アデレード・UのCKのチャンスで、長身DFのコーンスウェイトにヘディングシュート決められ2-2の同点に。その後、アデレード・Uが勢いに乗る。後半36分、ゴール中央付近のFKを、途中出場のMFカッシオが直接ゴール。2-3と勝ち越されてしまった。

 広島は後半40分、山岸に代えて清水航平を投入。フレッシュな選手を入れて何とか同点を狙ったが、相手も堅守を発揮する。ロスタイムは3分。広島は佐藤寿人を中心に最後まで必死にゴールを狙ったが、思いは届かず。2-3で敗れ、ACL3連敗を喫した。

<写真>コーンスウェイトと競り合うGK西川

(文 近藤安弘)


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