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[ACL]17歳・宇佐美ロスタイムV弾!G大阪決勝T進出!!

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[4.13 ACL第5節 G大阪 2-1 水原三星 万博]

 AFCチャンピオンズリーグは13日、グループリーグ第5節第1日目の試合を行った。ここまで2勝2分でグループG・2位のガンバ大阪はホームですでに決勝トーナメント進出を決めている首位・水原三星ブルーウィングス(韓国)と対戦。後半13分に先制されたG大阪だったが15分に17歳FW宇佐美貴史の突破からMF二川孝広が鮮やかな同点ゴールを決めると、後半ロスタイムに宇佐美が劇的な決勝ゴールを決め、2-1で競り勝った。G大阪は1試合を残してグループ2位以内を確定。決勝トーナメント進出を決めるとともに、水原をかわしグループ首位に立った。

 10日の大宮戦で負傷を追ったMF橋本英郎とFW平井将生が長期離脱。また、FWルーカス、MF遠藤保仁も不在のG大阪は宇佐美と20歳の大塚翔平の若きアタッカーコンビを2トップに配置する3-5-2システムを採用した。中盤はトップ下が二川孝広、右が加地亮で左が安田理大明神智和武井択也がダブルボランチに入った。3バックは右から中澤聡太山口智高木和道と並び、GKは藤ヶ谷陽介が先発した。

 ホームのG大阪はいきなり宇佐美が魅せる。2分、縦パスをPAで受けた宇佐美は小刻みなタッチのドリブルでマークを外すと、強烈な右足シュート。これはGK正面を突いたが、ワンプレーでサポーターを沸かせると、21分には大塚がPAへ出したスルーパスに反応して左足シュートへと持ち込むなど、積極的なプレーを見せる。

 また、右サイドでは加地の突破力が相手の脅威に。力強いドリブルから敵陣でファウルを獲得し、ディフェンス面でも危険なスペースを埋めるなど存在感を見せた。逆サイドの安田理も鮮やかなドリブルでPAへ侵入し、ラストパスを送る。G大阪は若き2トップの思い切ったプレーと、両サイドの攻撃力も活かして優勢に試合を進めた。
 ただ、国内リーグ戦こそ3連敗中とはいえ、ACLでは無失点を続ける水原のディフェンスは堅く、元中国代表DF李偉峰、クァク・ヘジュの両CBらを前に得点を奪うことができなかった。
 逆に水原はG大阪3バックの両サイドからドリブルやショートパスを繰り出してくると、35分には右サイドから仕掛けたFWハ・テグンが個人で攻略に成功。MFキム・デイを経由して出されたラストパスからFWホセ・モタが決定的なシュートを放った。

 0-0で迎えた後半10分、3戦連発中のホセ・モタにG大阪はゴールを破られる。MFジュニーニョの左CKに対し、大外の位置から飛び込んできたホセ・モタに頭で押し込まれて失点。与えたくなかった先制点を奪われてしまった。

 だがそのわずか2分後、G大阪は宇佐美の果敢な突破から同点に追いつく。左サイドから中央へ切れ込んだ宇佐美は目の前のDF2人を柔らかいステップでかわしペナルティアークへ。ここでバランスを崩したが、倒れながらも足先で右サイドに張る二川へパスをつなぐ。すると、縦へいくと見せかけてから切り返した二川が左足を一閃。コントロールされたシュートはゴール左隅へと吸い込まれた。

 追いついたG大阪は引き分けでも決勝トーナメント進出が決まったが、27分に大塚に代えて“切り札”佐々木勇人を投入。勝利への強い姿勢を見せると、32分には加地のアーリークロスをファーサイドでフリーとなった佐々木がゴール至近距離から決定的な右足シュートを放つ。だが、これは韓国代表GKイ・ウンジェの正面をつきゴールならず。G大阪は左クロスから高木がヘディングシュートを放つなどゴールへ迫るものの、2点目を奪えないまま、試合は2分間のロスタイムへと突入した。

 だが、ここで劇的なドラマが待っていた。G大阪は浮き球を右サイドで抑えた佐々木が鋭いクロス。GKと最終ラインの間へ出された素晴らしいラストパスを、中央から絶妙なタイミングで飛び込んだ宇佐美が左足ダイレクトでゴールへと押し込んだ。両手を広げてゴール裏のサポーターの元へと駆け寄った宇佐美を先輩選手たちが手荒い祝福。再開直後に試合終了の笛が鳴り響き、2-1で勝ったG大阪がホームで首位へ浮上した。

(文 吉田太郎)

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