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W杯32チームの法則 by 宝田雅樹

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[W杯カウントダウン32日連続特別企画(5)] アルゼンチン バロンドールの呪いに挑む
by 宝田雅樹

アルゼンチン(CONMEBOL)
W杯出場:10大会連続15度目
最高成績:優勝(2度)
W杯戦績:33勝13分19敗

 キラ星の如くスター選手を抱えるアルゼンチンは、予選の苦戦を差し引いてもやはり今大会の有力な優勝候補だろう。非欧州・南米開催のW杯ではブラジルを除いて唯一の優勝経験チームであり、86年W杯以来のタイトル獲得も十分射程距離。そのアルゼンチンが今大会で打ち破らなければいけないのは何と言っても「バロンドールの呪い」だろう。

 数多くのメディアによって語られているこの有名な「法則」、「W杯前年にバロンドールを獲得した選手を擁するチームは優勝できない」は、今大会はバルセロナ(スペイン)FWリオネル・メッシ擁するアルゼンチンに当てはまる。アルフレッド・ディ・ステファノから始まったこの不吉な法則はエウゼビオやヨハン・クライフ、ミシェル・プラティニにマルコ・ファン・バステン、近年ではロベルト・バッジオ、ロナウド、そしてロナウジーニョといったレジェンド達をも飲み込んできた。

 そしてメッシである。現在、リーガ・エスパニョーラと欧州CLを席巻している同選手。05年U-20W杯や08年北京五輪でもMVPの活躍を見せてタイトルを獲得している通り、カップ戦の勝負強さは特筆もの。偉大な先達が破れなかった呪いを払拭することができるかに注目が集まる。

W杯前年にバロンドールを獲得した選手を擁するチームのW杯成績一覧
57年:アルフレッド・ディ・スティファノ(スペイン)
58年W杯:予選敗退
※アルゼンチンから帰化
61年:オマール・シボリ(イタリア)
62年W杯:GL敗退
※アルゼンチンから帰化
65年:エウゼビオ(ポルトガル)
66年W杯年:3位
69年:ジャンニ・リベラ(イタリア)
70年W杯:準優勝
73年:ヨハン・クライフ(オランダ)
74年W杯:準優勝
77年:アラン・シモンセン(デンマーク)
78年W杯:予選敗退
81年:カール・ハインツ・ルムメニゲ(西ドイツ)
82年W杯:準優勝
85年:ミシェル・プラティニ(フランス)
86年W杯:3位
89年:マルコ・ファンバステン(オランダ)
90年W杯:ベスト16
93年:ロベルト・バッジオ(イタリア)
94年W杯:準優勝
97年:ロナウド(ブラジル)
98年W杯:準優勝
01年:マイケル・オーウェン(イングランド)
02年W杯:ベスト8
05年:ロナウジーニョ(ブラジル)
06年W杯:ベスト8

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(コラム担当 宝田雅樹)

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