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決定力欠いたマリノス、5戦目も勝てず

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[3.29 ナビスコ杯GL第2節 横浜FM0-1浦和 日産ス]

 横浜F・マリノスが攻め続けながらも、最後まで得点できず浦和レッズに完封負け。今季公式戦5戦目のこのゲームでも勝利を掴めなかった。

 立ち上がりは浦和守備陣の裏を突き数々のチャンスを創出。FW山瀬功治狩野健太らのキープ力を生かし、右サイドのMF清水範久、左サイドの田中裕介を絡めて浦和ゴールを襲った。「内容は良くなっている。0-1で負けたけれど、今年一番のデキだった」。試合後、木村浩吉監督はある程度の手応えを掴んでいた。しかしながら、最後の局面での決定力が足りなかった。前半8本、後半14本、合計22本のシュートを撃ち込んだものの、最後まで浦和GK山岸範宏の壁を破ることは出来なかった。「最近の浦和の出来ならば、1点を十分返せると思っていた。ただ山岸がかなり当たっていた。当たるようにしてしまったともいえるかもしれない」。たしかに山岸も好調だったが、マリノスのゴール前の崩しの工夫やシュートの精度は明らかに低かった。
 「少し攻め急いでいるところがあるので、慌てずに」。木村監督はハーフタイムでそう指示を出したが、「勝ちたい気持ちが強すぎて焦ってしまった」とMF兵藤慎剛。後半の猛攻は「勝ちたい」という全員の気持ちを如実に表していた。後半19分のFW齋藤学のシュートを皮切りに、渡邉千真が弾丸ミドル。DF松田直樹らもゴール前に上がってはシュートを蹴り込んだ。途中出場のMF丁東浩も、193cmの長身DF金根煥も前線に上がりっぱなしでチャンスを掴みとろうとした。しかしあと一歩、及ばなかった。「チャンスを作れていないのなら根本から変えなければならない。しかしチャンスは作れている。最後の最後で崩し切れているのかという部分は追求していかなければならない」。1戦1戦手応えは掴んできた。バランスも良くなってきた。しかし1点が遠かった。「今までやっていることを、やり通すしかない」。2年目の指揮官は、上向きになってきたチームの状況を踏まえ、真っ直ぐに前を向いた。

(取材・文 山口雄人)

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