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今季初ゴールの橋本「ACLの夜は眠れなかった」

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[6.28 J1第15節 横浜FM1-2G大阪 日産ス]

 「今日は運も味方してくれた」。ガンバ大阪のMF橋本英郎が、2-1で逆転勝利した横浜F・マリノス戦をそう振り返った。

 橋本は1-1で迎えた後半、相手の処理ミスからラッキーゴール。チームの公式戦4連敗脱出に貢献した。得点シーンは後半9分。FWルーカスからパスを受けたFWレアンドロが強烈なミドルシュート。ボールは相手DFに当たり、PA右へ大きく跳ね上がった。GK飯倉大樹はゴールラインを超えさせまいと身体を投げ出す。「(GK飯倉が)あのボールをとりに行ったのが分かった」という橋本はすかさずGKの前に詰めた。すると飯倉はボールだけをピッチに戻し、痛恨の処理ミス。目の前にボールが転がると、橋本はキッチリと蹴り込んだ。自身の今季初ゴールは、深い洞察力と習慣がもたらしたものだった。「毎回相手を追いかける時、GKまで追っかけてやろうと習慣づけている。その姿勢が今日は良い方向に向かいましたね」。

 この日右ボランチに入った橋本だったが、実は前半立ち上がりに交代を申し出ようと思ったという。「前半開始から頭で考えているように身体が動かなくて、交代して欲しかった」。前半途中に左MFの遠藤保仁とポジションチェンジしてからは、徐々に落ちついた動きを見せた。中盤でパスを出すと自ら前線に攻め上がり、前半42分にはDF下平匠からパスを受けPAに侵入。後半12分、32分にはルーカス、レアンドロにラストパスを送った。

 橋本の近い目標は7月1日の川崎フロンターレ戦での勝利だ。「ACLで負けた夜は、悔しくて眠れなかった」。24日にACL連覇の夢を打ち砕かれた相手だけに、燃えないわけはない。遠藤らの口からも出ているように、傷心のガンバの合言葉は「目の前の試合をひとつずつ」だ。

<写真>決勝ゴールを決めたMF橋本英郎は会心の笑み

(取材・文 山口雄人)

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