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[高校選手権]関大一が大阪勢32年ぶりの4強進出!

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[1.5 全国高校選手権準々決勝 関大一 4-1 藤枝明誠 市原臨海]

 第88回全国高校サッカー選手権は5日、準々決勝を行った。市原臨海競技場(千葉)の第1試合、関大一(大阪)対藤枝明誠(静岡)は、DF小島祐司(3年)の2得点の活躍などにより関大一が4-1で勝利。大阪勢として77年度の北陽以来32年ぶりとなるベスト4へ進出した。関大一は9日の準決勝(国立)で青森山田(青森)と戦う。

 2回目の出場となった今大会、初勝利を挙げた勢いに乗ってそのまま8強へ進出した関大一と初出場ながら準々決勝まで駒を進めた藤枝明誠。いずれも初の4強を目指すフレッシュな両校の対戦となった一戦は関大一が制した。

 試合は序盤からアプローチの早さ、局面での強さで上回る関大一のペースとなった。攻撃にスピードを欠いた藤枝明誠は、相手DFに囲まれ、攻めきる前にボールを失う場面が続発。逆に関大一はエース久保綾祐(3年)を起点としたカウンターから相手を崩していった。20分を過ぎてからU-18日本代表候補CB藤原賢土(3年)のミドルや左MF鈴木周太(3年)のドリブル突破など大胆なプレーで流れを取り戻しにいった藤枝明誠だったが、相手GKに脅威を与えるには至らなかった。

 0-0のまま進んだ試合を関大一へと傾けたのはセットプレー。3回戦でセットプレーから決勝点を奪っている藤枝明誠に対して「相手のセットプレーは要注意だといってきたが、ウチにとってもセットプレーがチャンス」と佐野友章監督が語ったとおり、関大一は自らの武器で大きなリードを奪いとる。
 まずは30分、関大一はMF梅鉢貴秀(2年)の右CKから中央の小島が先制ヘッドを叩き込む。その2分後にも左ロングスローをつなぎ、最後はMF三浦陽平(3年)が頭で押し込んだ。

 苦しい展開となった藤枝明誠は相手を打開する決定打に欠き、反撃することができない。それでも前半終了間際、MF辻俊行(3年)が左サイドからスーパーミドルをゴール右上へと突き刺し1点差。前半のラストプレーで息を吹き返した藤枝明誠は、後半立ち上がりからボールもつながり出し、明らかに消化不良だった前半と比べると仕掛ける回数も増えだした。だが、関大一は再びセットプレーで藤枝明誠の勢いを消し去る。

 22分だ。右CKを得た関大一はまたも梅鉢のキックにファーサイドから飛び込んだ小島が頭で押し込み3-1。藤枝明誠は、残り時間を10分以上残した時点から藤原と増田浩史(3年)を前線に上げ、パワープレーへシフト。だが、DF小谷祐喜主将(3年)ら最終ラインがまったく競り負けない関大一は力強く相手の攻撃をはじき返し得点を許さない。

 加えて、攻めるしかない相手に対しカウンターから立て続けに決定機をつくると、38分に久保が決めて勝負あり。「一番得意なセットプレーからとった。ウチの狙い通り」(関大一・佐野監督)の戦いで制した関大一が国立切符をつかんだ。

<写真>今大会初得点を決めた関大一FW久保
(取材・文 吉田太郎)

特設:高校サッカー選手権2009

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