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闘莉王好守に金崎2発演出!新加入組躍動の名古屋がG大阪下す

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[J1第1節 G大阪 1-2 名古屋 万博]

 ともに戦力充実のガンバ大阪名古屋グランパスの優勝候補同士の一戦は、オーストラリア代表FWケネディの決勝ゴールにより名古屋が2-1で勝った。

 ホームのG大阪は負傷のために富士ゼロックススーパーカップで不在だったMF明神智和とDF中澤聡太と開幕戦で復帰。布陣は4-4-2でGKが藤ヶ谷陽介、4バックは右から加地亮、中澤、高木和道安田理大。ボックス型の中盤は遠藤保仁二川孝広の攻撃的MFを橋本英郎と明神のダブルボランチがサポート。ルーカスチョ・ジェジンが2トップを組んだ。

 一方、名古屋は新加入の日本代表DF田中マルクス闘莉王がCB、MF金崎夢生が右FWとして先発する4-3-3システム。GKは楢崎正剛で4バックは右から田中隼磨、闘莉王、増川隆洋阿部翔平。中盤の底の位置に吉村圭司が入り、その前方に小川佳純マギヌンが構えた。3トップは右から金崎、ケネディ、玉田圭司が並んだ。

 先制したのはアウェーの名古屋だった。前半14分、ドリブルでボールを運んだ玉田が左サイドで構える金崎へ展開。金崎のアーリークロスをファーサイドのケネディが折り返すと、後方から猛スピードで飛び込んできた玉田が左足ダイレクトでゴールへと押し込んだ。

 対するG大阪は20分、遠藤の左CKを中澤が頭で合わせるもクロスバーを叩く。それでも直後の21分、左ショートコーナーから遠藤がクロス。これはニアサイドでクリアされたものの、こぼれ球に反応した二川がペナルティーアークから強烈な右足ミドルをゴール右隅へ突き刺し同点に追いついた。

 金崎と玉田の両ワイドがタッチライン際まで開いてワイドから仕掛ける名古屋に対し、G大阪は中央突破を繰り返す。金崎の突破力に金崎と玉田のワンツー、そしてケネディの高さを活かしてゴールへ迫る名古屋と、二川が再三決定機に絡むG大阪との見応えのある攻防戦は同点のまま後半へ突入。G大阪は敵陣でインターセプトした遠藤がドリブルシュートを放つなど名古屋を突き放しにかかるが、闘莉王の厳しい守備にチャンスを潰されるなどリードを奪うことができない。

 G大阪は18分、MF佐々木勇人を投入して中盤の構成を右・佐々木、左・二川、遠藤と明神のダブルボランチへチェンジ。対する名古屋は1分後にMFダニルソンを吉村と入れ替えた。このメンバー交代後に名古屋が試合を動かした。
 23分、名古屋は右サイドの田中隼磨からのパスを受けた小川がPAへスルーパス。G大阪・遠藤がボールをカットしたが、これをPA内で奪い返した金崎がゴールへ向けて強引な突破を図る。そして、この仕掛けからゴール前にこぼれたボールをケネディが右足でゴールへと流し込んだ。

 リードされたG大阪は35分にFW平井将生を投入した後の38分、チョ・ジェジンが競ったボールのこぼれを拾った二川がゴール左ポスト直撃の強烈な右足ミドル。この跳ね返りからラストパスがゴール前へ入るが、詰めた平井は合わせられず、追いつくことが出来ない。このあと19歳のFWドドもピッチへ送り出して追撃したG大阪だったが、最後はCB千代反田充を投入し、5バックにして守った名古屋が2-1で勝利。1月1日の天皇杯決勝で敗れた雪辱を果たした名古屋が、リーグ制覇へ向けて好スタートを切った。

(文 吉田太郎)

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