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J復帰の俊輔が先制アシスト、"和司マリノス"が初勝利

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[3.13 J1第2節 横浜FM3-0湘南 日産ス]

 J1第2節は13日、各地で5試合を行い、横浜F・マリノスはホームで湘南ベルマーレに3-0で快勝した。MF中村俊輔の約7年半ぶりのJリーグ復帰戦は前半22分に俊輔の右CKからDF栗原勇蔵のゴールで先制すると、後半16分にFW渡邉千真が追加点。後半45分にも途中出場のMF狩野健太がダメ押しゴールを決め、木村和司監督にとってもうれしいJリーグ初勝利となった。

 横浜FMは4-4-2のシステムで、GK飯倉大樹、4バックは右から波戸康広、栗原勇蔵、中澤佑二、田中裕介と並んだ。中盤は小椋祥平と兵藤慎剛のダブルボランチ、右に中村、左に山瀬功治。長谷川アーリアジャスールと渡邉千真が2トップを組んだ。
 湘南は4-3-3で、GK野澤洋輔、4バックは右から阪田章裕、村松大輔、ジャーン、島村毅。中盤はアンカーに永田亮太、右前に寺川能人、左前に坂本紘司が入り、3トップは右から馬場賢治、田原豊、新居辰基と並んだ。

 02年7月21日の東京V戦以来、7年半ぶりにJリーグに戻ってきた俊輔がいきなり魅せた。開始早々、前線の長谷川に絶妙なスルーパスを通すと、前半6分には山瀬の折り返しを受け、ゴールほぼ正面から左足でシュート。同16分にも俊輔の絶妙なサイドチェンジから山瀬がフィニッシュに持ち込むなど数多くのチャンスを演出した。

 すると前半22分、俊輔の右CKに栗原がヘディングで合わせ、先制点。横浜FMの今季初ゴールが俊輔の左足から生まれると、選手は俊輔とともに横一列に並んで10日に誕生したばかりの第三子に捧げる“ゆりかごダンス”で祝福した。

 中盤でボールのおさまらない湘南はなかなか攻撃の糸口をつかめず、前半26分、島村が強烈なミドルシュートを放つが、GK飯倉が体を伸ばしてセーブ。攻勢を緩めない横浜FMは前半31分、渡邉が頭でそらしたボールに長谷川が走り込んでシュートを打ったが、GK野澤が好セーブを見せた。

 前半ロスタイムには湘南に決定機。右サイドからのクロスが逆サイドにまで流れると、新居がGKと1対1になったが、シュートは飯倉が体を張って守り、前半は横浜FMの1点リードで折り返した。

 後半立ち上がりは湘南が反撃に出た。開始1分、永田が強烈なミドルシュートでゴールを襲うと、中盤でようやくボールも回り出した。しかし、前線の田原が中澤、栗原という強力なセンターバックにつぶされ、なかなか厚みのある攻撃を出せない。横浜FMはすぐに押し返し、再び横浜FMペースで試合が進んだ。

 サイドを起点にした波状攻撃に湘南の守備陣も体を張って耐えていたが、後半16分、ついに横浜FMが追加点を奪う。右サイドからのパスを受けた山瀬がドリブルで切れ込み、シュート。GKがいったんは弾いたが、こぼれ球を渡邉が押し込み、2-0と突き放した。

 湘南は後半19分に馬場に代えてFW中村祐也、同26分には新居に代えてFW阿部吉朗を投入し、反撃を狙うが、中盤での簡単なボールロストが目立ち、思うように攻撃を組み立てられない。後半36分には阪田に代えて新人のMF古林将太を投入。システムも3バックに変更した。

 横浜FMは後半36分に長谷川に代えてFW坂田大輔、同37分には負傷明けの栗原を下げ、MF金井貢史を投入し、小椋がセンターバックに下がった。同39分には俊輔もベンチに下がり、MF狩野健太がピッチへ。後半45分には狩野がドリブルから右足の弾丸ミドルをゴールネットに突き刺し、勝負あり。3-0の快勝を飾った。

<写真>「お立ち台」に上る横浜FM・MF中村
(取材・文 西山紘平)

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