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横浜FMvs湘南 試合後の選手コメント

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[3.13 J1第2節 横浜FM3-0湘南 日産ス]

 横浜F・マリノスはホームで湘南ベルマーレに3-0で快勝した。MF中村俊輔の約7年半ぶりのJリーグ復帰戦は前半22分に俊輔の右CKからDF栗原勇蔵のゴールで先制すると、後半16分にFW渡邉千真が追加点。後半45分にも途中出場のMF狩野健太がダメ押しゴールを決めた。
以下、試合後の選手コメント

<横浜FM>
●FW渡邉千真
―シュートはゴールラインを割っていた?
「入ってましたよ。自分では分かってました」
―俊輔が入ってどうだった?
「正直、一緒にやる時間が少なくて、どうなるのかなという不安もあったけど、すごくやりやすかった。すべてがうまくいったわけじゃないけど、これから連係もどんどんよくなると思う。動き出せば、見てくれているし、パスが出てこなくても、自分が動いて空いたスペースにパスが出たりしていた。足元にもスペースにも出てくるけど、スルーパスを狙っている感じはあった。これからもどんどんやっていきたい」
―山瀬もより生きるようになった?
「お互いに違った長所があって、今日は2人ともワイドに張って、チャンスをつくっていた。そこにサイドバックも上がって絡んで。今日はとりあえず結果を出したかったのでよかった」
―2試合目で初ゴールとなったが?
「よかったです。(ゴールは)狙っていたので。形がどうであれ、決まったことは素直にうれしいです」

●MF中村俊輔
―7年半ぶりのJリーグ復帰戦だったが?
「代表で何回か日産スタジアムでプレーしていたし、懐かしい感覚はなかったけど、トリコロールのファンの声援とか、7年半前と同じ歌を歌ってくれて、帰ってきたんだなという実感はあった」
―先制点をアシストしたが?
「今日はCKが異常にあった。もう少し頭に当てられればよかった。基本的にボンバー(中澤)と(栗原)勇蔵の2枚で、難しいけど、難しいボールによく勇蔵が当ててくれた。セットプレーはこれからも武器になると思う」
―収穫や課題は?
「今までのマリノスの試合は片方に中盤が寄って、3人目の動きを探る感じだった。紅白戦をやって、僕と(山瀬)功治が近すぎず、1、2本のパスで前に行ける場面も出てきた。そこは大事にしたい。まだ修正するところもある。始まったばかりだし、上を目指して刺激し合っていきたい」
―手応えもつかめた?
「合流してまだ1週間ぐらいだけど、いい選手もいるし、連係を取って連動すれば、もっと個の力も出せると思う」
―次の相手は川崎Fだが?
「今日のことは忘れて、次の試合に向けて集中したい」
―先制点のあとはゆりかごダンスもしていたが?
「何人かがやりましょうよと言っていたので。僕はそんなキャラじゃないし、あれだったけど、みんなそういう雰囲気だったので、やらさせていただいた感じ」
―プレッシャーもあったと思うが。
「もっと修正したいところもある。前半は1対1がいっぱいあったし、そういうところで決めないと。そういう(決め切る)癖のあるチームが上位にいく。明日のダウンとかで、決めていかないとという雰囲気にしていきたい」

●MF狩野健太
―監督の指示は?
「ゲームを落ち着かせて、チャンスがあれば狙っていけと。いろんな思いがあったので。それを乗せて。思い切り蹴っただけです。ここからが大事。どんどんアピールしていかないといけない」
―ガッツポーズもなかったが?
「結果がほしかった。いろんな思いがあったので、決めれてよかった」
―俊輔が入ってチームは変わった?
「シュンさんが入って、落ち着くし、今までと違った感じがあった。自分もそこに入ってやっていけるように、これからもアピールしていきたい。次はまた切り替えて頑張ります」

●MF山瀬功治
―積極的に仕掛けていたが?
「今年は頭から仕掛けられるところは仕掛けたいというのがあって、いけるところはいこうと。今日はそういう場面ができたけど、フィニッシュにだいぶ課題が残った」
―2点目は自分のシュートのこぼれ球だったが?
「欲を言えば、自分のところで決めたかった。こぼれ球はどっちになるか分からない。自分で決めないとダメ」
―俊輔が入ってどうだった?
「紅白戦のときはまだ全体が探り探りで、ちょっと足元足元だった。今日はグラウンドをワイドに使えたらいいなと思っていて、僕とシュンさんが開いて、高い位置で起点をつくれたと思う」
―俊輔からのサイドチェンジも多かった。
「相手がボールサイドに寄る傾向があったので、下手に中に入るより外にいた方がいいかなと。サイドチェンジは多かったと思うし、サイドチェンジができれば、前は相手も手薄になるので、そこで仕掛けて。今後もそういう形が出れば、積極的に仕掛けたい」

●DF栗原勇蔵
―得点シーンは?
「ボンバー(中澤)が前でつぶれて、あそこに来るかなと。あのへんにいれば来るかなと思っていたら、本当にいいボールが来て、自分でもビックリした」
―最後は交代したが?
「右足をかばっていたら、左足のふくらはぎと腿裏をつった。今日は自分との闘いだった。久々のゲームだったから、その割にはよかった。紅白戦で0-3でやられて、今日は3-0だから、次も紅白戦でやられた方がいいかな(笑)」

●DF中澤佑二
「湘南は人には強いけど、スペースが空いていた。相手はリズムをつくれないまま試合が終わった感じだと思う」
―俊輔が入ってどうだった?
「タメができるし、テンポも変えてくれる。球離れを早くしたり、タメたり、今までにない感じがした」
―1点目は自分がつぶれてゴールが生まれた。
「あそこでしっかりつぶれることで得点につながる。(湘南が)守備に人数を割いてくれて、相手の攻撃の枚数が少なくなって、マークが付きやすかった。今日は勝ったけど、(対戦相手が)1周してみないと分からない。鹿島とかガンバとか、もっと上のチームに勝つのが目標だから。俊輔がスライディングとかで球際に激しくいくことで、周りもいかなきゃとなる。そういうのはチームにとっていいこと」

●DF波戸康広
「早く勝ち点3がほしかったし、監督に1勝をあげたかったので、よかった。結果も内容も、キャンプでやってきたことをちょっとは出せたと思う。シュン(中村俊輔)が持てば、僕が動くことでシュンのマークも薄くなるし、よりタメができる。スペースもあったし、自分からどんどん行こうと思っていた。紅白戦でうまくいかなかったから、逆に緊張感を持って臨めたし、次の日にどこが悪かったのか、みんなで話し合ったことがよかった」
―早い時間に点が入って楽になった?
「(栗原)勇蔵の点で楽になったのは確か。あの時間で入るのは大きい。ホームで失点ゼロで、得点も3点取れて、いいスタートを切れたと思う」
―相手は昇格チームだったが?
「プレスの弱さは感じたけど、それでもカウンター1本で負けることもある。ああいう相手でもしっかり点を取って勝つことが上を目指すチームには必要。そういう意味でも勝ったことはよかった」

<湘南>
反町康治監督
「結果はご覧の通り。最初の1点が痛かった。すぐれた中盤を含めたマリノスさんの方が1枚上。なるべく中盤をクローズにして好機を伺いたかったが、できなかった。完敗と言う感じがします。顔を洗って出直してこいということ。しっかり顔を洗って出直したいと思います。ひげは剃りません(苦笑)」

―収穫あったか?
「中盤で浮いたボールとか、いわゆるセカンドボールが向こうに行ってしまうのは何かと思って見ていたが、全体的にチームバランスがマリノスさんが良くて我々が良くなかった。ありがたかったのは0-3になっても湘南のサポーターが最後まで応援してくれたこと。試合後に挨拶に行ったときも、物を投げられてもおかしくない結果だったが、声を出して最後まで応援してくれた。それが一番の収穫だったと思っている」

―中村俊輔対策は?
「俊輔は、みなさんご承知のように真ん中でプレーする選手ではないので、それにマンマークをつけては我々の陣形を大きく変えてしまうことになってしまう。俊輔は視野を大きく持ってそこからいいボールを配球する、リズムを作るので、我々のディフェンディング・サードのときに、そこからボールのもらい手のマークをしっかりする。それと視野を広げさせないようなディフェンスをするというの意識させて送り出した」

―対策していたセットプレーで失点した。
「(セットプレーの守備は)試合の前日に時間をかけてやった。昨年も含めて中澤と栗原が点を取っていた映像を見せたが、そのハイライトのようだった。情けない。セットプレーで失点するチームは下位にいく。それは常識。最重要課題かもしれない」

―3万2228人とJ2ではない観衆で浮足立ったか?
「何人かは、そういう感じはありました。夢見心地というのか。そういう選手が出てくると、チームというのはそっちに引っ張られていくのはサッカーの常識なので、それは否めないと思います。ただ、そういうのにも慣れていかなければならない。今日は非常に良い洗礼を受けたので、その洗礼をこれからどうやっていくかということだと思う」

―セカンドボールが取れない理由は?
「一つは長いボールが入ったときに、マリノスの選手たちはヘディングの技術が高いこと。我々は来たボールをドーンと跳ね返すのが精一杯だった。つまりセカンドボールを拾えないというよりも、向こうがうまくつないだという言い方が適しているかもしれない。どっちつかずのボールをギリギリのところで判断を変えて味方につなぐ技術があったと。長いボールでも自分たちのボールにする意識とか気持ちとか余裕とか視野の広さとか、そういうものが見え隠れしたのだと思う」

●MF坂本紘司
「チーム全体としてプレスにいくタイミングをみてしまった。特に相手が1点取ってからは落ち着いてきたので取りどころが難しかった。こういうことはJ1では当たり前だと思うので、まだ2試合目で感じることが出来たのが収穫だと思う」

―自身の出来は?
「自分は何もできなかった。もっと厳しくやらないといけない。走力を生かして、厳しくいかないといけない。きょうのチーム、自分のデキをいい経験にしたい」

―J1は観客が多い?
「それは感じた。アウェーは相手を乗せてしまうと厳しい。先にうちが点を取るようにしないといけない」

●MF古林将太
―Jデビュー。指示は?心境は?
「とにかく負けてるんで、前に仕掛けろといわれた。初めてなんで緊張したけど、やってえやろうと思った。でも実力の半分も出せなかった。俊輔に厳しチェックをした? やってやろうと、強い気持ちでいきました」

―課題や反省は?
「もっとドリブルで仕掛けたり、ただクロスを入れるだけじゃなくて、中に仕掛けて入れたりとかしたかった。練習からしっかりやっていきたい。練習から自分のいいところを出して、まずは次の試合のメンバーに入れるように頑張りたい。そして、試合に出られるようやっていきたい」

―中村俊輔のプレーは?
「やはり学ぶところが多かった。敵のチームだけど、日本を代表する選手。これをいい経験にしたいです」

●MF寺川能人
「なかなかセカンドボールを拾えなかった。ボールを持てなかったし、持ってもうまくボールを運べなかった。

―元同僚の中村俊輔が復帰した。
「自分のもらう位置を分かっている。プレスをかけてもうまく交わしながらパスを出していた。昔、キャンプのときに同じ部屋だったことがあるけど、感慨深いとかはないですね」

●FW阿部吉朗
―途中出場。どんな意図のプレーを?
「負けていたんで、1点を取りに行った。裏を狙ったり、自分の持ち味を出そうとしたけど、なかなかうまくいかなかった」

―パスも回らなかった。
「前のほうの選手は1点でも取りたいという意識だったけど、後ろのほうはこれ以上、失点したくないという感じで、意識が統一されていなかった。間延びした感じですね」

―J1は久々ですが、感じたことは?
「苦しんで上がったんで、感慨深いものはあったけど、変な意識はなかった。これからまた、先発でも出られるように準備していきたい。準備をしっかりしていれば、チャンスがきたときに生かせると思う。練習からしっかりとやっていきたい」

(取材・文 西山紘平、近藤安弘)

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