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京都土壇場で追いつき、鹿島から勝ち点1

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[3.14 J1第2節 京都 1-1 鹿島 西京極]

 J1は14日、第2節2日目を行い、京都サンガF.C.鹿島アントラーズは後半18分に鹿島がMF野沢拓也の直接FKにより先制。だが京都は後半44分にMFディエゴが同点ゴールを決め、1-1の引き分けに持ち込んだ。

 ホームの京都は4-5-1システムでGKは水谷雄一。4バックは右から増嶋竜也、郭泰輝、水本裕貴、森下俊で、中盤は中山博貴とチエゴがダブルボランチを務め、右MFが鈴木慎吾で左には開幕戦で左SBだった中村太亮。トップ下にディエゴ、1トップには柳沢敦が入った。

 対して今季公式戦4戦全勝の鹿島の布陣は4-4-2。GKが曽ヶ端準で4バックは内田篤人、岩政大樹、伊野波雅彦、新井場徹。中田浩二と小笠原満男がダブルボランチを務め、右が野沢拓也、左がフェリペ・ガブリエル。2トップは興梠慎三とマルキーニョスがコンビを組んだ。
 
 試合は序盤、郭ら京都DF陣が集中した守備を見せたことで拮抗した展開だったが、徐々に鹿島がペースを握る。相手のプレッシャーが緩い中盤の底から小笠原、中田が1本の縦パスで相手DFの裏を取ると、16分には興梠が飛び出してきたGKをかわし、24分には曽ヶ端からのパスで左サイドを突いたマルキーニョスのラストパスがPAへ走り込んだ野沢へ通る。
 26分にも小笠原の縦パスで抜け出したマルキーニョスが決定的なシュート。30分には左サイドをえぐった新井場の折り返しをフリーで受けた興梠が、決定的な左足シュートを放った。ビッグチャンスを作り続ける鹿島は40分にも内田のドリブルシュートが枠を捉え、45分にはPAで興梠とのワンツーを通したフェリペがゴール至近距離から押し込もうとする。だが京都はGK水谷が好セーブを連発し、得点を許さない。

 押し込まれた京都だったが、少ないながらもゴールへ近づく場面をつくった。前半15分に右サイドを崩すとディエゴが強烈な左足シュートへ持ち込み、32分にはディエゴの右FKからファーサイドの中村がヘディングシュート。前半ロスタイムには右サイドをオーバーラップした増嶋の攻撃参加からディエゴがシュートへと持ち込んだ。
 そして後半開始からボランチにMF角田誠をピッチへ送り出し、そして11分に右MFへ渡邉大剛を投入して中盤前目の位置でディエゴ、中山と並べると、流れを自らへと傾ける。13分には渡邉が左サイドの中山へ展開。中山のクロスからディエゴが決定的なヘディングシュートを放ち、14分には柳沢からのパスを受けたディエゴが強烈な左足ミドルを放った。

 ただ流れをつかみかけられても鹿島は一撃で悪い流れを断ち切る。18分だ。興梠がペナルティーアークの左外でFKを獲得。キッカーの野沢が右足を振り抜くと、壁の間を鋭く破ったボールはゴール左隅へ吸い込まれた。この後、京都は柳沢に代えて安藤淳を投入するも要所を締める鹿島からチャンスを作れなかった。
 それでも後半44分、京都がホームで意地を見せる。アタッキングエリアで前を向いたディエゴが右前方の中山へはたくと、中山がPAから絶妙な折り返し。後方から走り込んだディエゴが左足で打ち抜くとシュートはゴール左へ突き刺さった。鹿島はこの直後、FW大迫勇也を投入し、後半36分から出場のMF遠藤康や新井場がシュートを放ったが、勝ち越しを狙うにはあまりにも時間が短く、勝ちきれなかった。

(文 吉田太郎)

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