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4年ぶりの大阪ダービーはドローに

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[3.14 J1第2節 C大阪 1-1 G大阪 長居]

 4年ぶりとなるJ1「大阪ダービー」は1-1ドロー――。J1へ復帰したセレッソ大阪ガンバ大阪が14日、大阪長居スタジアムで激突。後半20分にMF明神智和が決めたゴールによりG大阪が先制したが、C大阪は同26分にFWアドリアーノが同点ゴールを決めて1-1で引き分けた。

 J1復帰戦(対大宮)を0-3で落としたホーム・C大阪は3-6-1システム。GKは松井謙弥で3バックは羽田憲司を中央に右が茂庭照幸で左が上本大海。 中盤はアマラウとマルチネスがダブルボランチを組み、ワイドのポジションは右が高橋大輔で左が尾亦弘友希。トップ下の位置に香川真司と乾貴士が入り、1トップはアドリアーノが先発した。

 対するG大阪は今季公式戦4戦未勝利。 4-4-2システムのGKは藤ヶ谷陽介で4バックは右から加地亮、中澤聡太、高木和道、下平匠。遠藤保仁と明神智和がダブルボランチを務め、攻撃的MFは右が橋本英郎で左が二川孝広。2トップはルーカスとチョ・ジェジンが入った。

 ポゼッションをとりながらじわりじわりとゴールへ近づくG大阪に対し、C大阪はボールを持った香川や乾、アドリアーノが次々と相手DFに突っかけていく。だが、G大阪は遠藤が強引にドリブル突破を図るなどPAまでボールを運びながらも、粘り強く守るC大阪守備陣の前にシュートを打てず。一方のC大阪も攻守の切り替えが速く、球際でしぶといG大阪の前に決定的なチャンスをつくることができなかった。G大阪・下平、C大阪・マルチネスの直接FKがそれぞれ枠を捉える場面はあったが、前半は0-0で終わった。

 ハーフタイムにC大阪・レヴィー・クルピ監督が「攻撃はビルドアップして、カウンターを仕掛けよう」とコメントし、G大阪・西野朗監督が「もっと良いポジションの選手を簡単に使っていけ。両サイドからの攻撃を有効に」と送り出した後半、とも攻撃がスピードアップする。C大阪は6分に乾とのワンツーから右サイドを駆け上がったアドリアーノがPAの香川にラストパスを通す。対するG大阪は直後の7分、右サイドの遠藤からの素晴らしいクロスがDFの背後へ送られるが、フリーで飛び込んだチョ・ジェジンが合わせられず、試合を動かすことができない。

 その中で先制点を奪ったのはリーグ戦での大阪ダービー7連勝中のG大阪だった。20分、左サイドの下平からフリーでパスを受けた明神が右足の無回転シュート。GKの腕を弾いたボールはゴールラインを通過し、G大阪の先制点となった。FWペドロ・ジュニオールとの交代を告げられていた明神の放った値千金の一撃。G大阪は急遽交代選手を明神から二川へ切り替え、P・ジュニオールとチョ・ジェジンの2トップ、ルーカスを2列目へ下げた布陣で試合を押し切ろうとする。

 だが、今季未勝利のG大阪は逃げ切れなかった。先制点の6分後にC大阪のカウンターが炸裂する。26分、C大阪は香川がセンターサークルから左前方のアドリアーノへ展開。PAへ侵入したアドリアーノが左足を振り抜くと、ボールは右ポストを叩きゴールネットへと吸い込まれた。

 勢いに乗ったC大阪は疲れの見え始めたG大阪守備陣を乾が強襲。DFの背後を突くなど、あわやのシュートを連発する。36分にFW平井将生を投入したG大阪に対し、C大阪は42分にFW家長昭博とFW播戸竜二の元G大阪コンビを同時投入。勝ち越しを狙うが、試合を決めることはできず。J1で25回目の大阪ダービーは1-1で引き分けた。

(文 吉田太郎)

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