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首位浮上ならずも劇的同点弾で清水がホーム無敗を守る、C大阪は柿谷弾で先制もドロー

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[5.12 J1第11節 清水1-1C大阪 アウスタ]

 清水エスパルスがホーム無敗を守る!! 終了間際のロスタイム6分にMFアレックスが決めたゴールで追いつくと、勝ち点1を手に入れた。2位清水はホームで12位セレッソ大阪と対戦し、1-1で引き分けるとホーム5戦負けなし(4勝1分)と無敗を守った。勝利すれば勝ち点2差で追う首位・仙台の結果次第で、首位浮上もあったが勝ち点1を上積みするに留まった。一方のC大阪は前半15分にFW柿谷曜一朗がJ1初ゴールを決めて先制するも追いつかれ、3戦勝ちなし(1分2敗)となってしまった。

 劇的ゴールが生まれたのは、終了間際のロスタイム6分だった。DF李記帝の右CKからこぼれはDFにクリアされる。しかし、MF小林大悟が粘りをみせると2度、頭で押し戻した。今度はDF岩下敬輔が頭で落とすが、これはクリアされる。なんとか味方が拾い、右サイドへ流れたボールを李が後方のMF河井陽介へパス。すると前線を見た河井は瞬時にロングボールを送った。抜け出たボールをアレックスが落とすと、MF村松大輔がシュート。DFとGKに阻まれるも、最後はゴール前に詰めていたアレックスが押し込み、劇的同点弾。直後に試合終了のホイッスルが鳴り、清水が1-1の引き分けに持ち込んだ。

 この日の清水はDFカルフィン・ヨン・アピンが出場停止。代わってDF平岡康裕が初先発を果たした。1トップはFW伊藤翔が務めた。対するC大阪は、DF黒木聖仁は左SBで先発。柿谷はトップ下に入った。

 序盤、試合の主導権を握ったのはC大阪だった。すると前半15分には早くも先制。黒木の左クロスにGK林彰洋が飛び込んでしまう。フリーのFWケンペスが無人のゴールへヘディングシュート。ポスト右を叩くも、こぼれに詰めた柿谷がシュートを決めた。C大阪が柿谷のJ1初ゴールで1-0と先制に成功した。

 さらに前半33分にはDF酒本憲幸の右クロスに飛び込んだケンペスがヘディングシュート。これはわずかにポスト左へ外れた。決定機を逃してしまう。対する清水は前半、セットプレーから一度チャンスを迎えたのみ。アレックスが直接狙ったPA手前右からのFKは、枠を捉えるもGKキム・ジンヒョンにクリアされた。1-0とC大阪リードで前半を折り返した。

 しかし迎えた後半。ホームの清水が猛攻に出る。後半10分にはFW高木俊幸に代わって、FW高原直泰が出場。同21分には李の左クロスに飛び込み、ヘディングシュートを狙うも枠外。同41分にもクロスに飛び込んだ高原が頭で合わせたが、ポスト左へ外れた。

 ロスタイムの表示は5分。諦めない清水は後半ロスタイム3分には途中出場の小林がチャンスをつくる。李の左クロスはGKにクリアされるが、こぼれをファーサイドの高原が頭で折り返す。小林がGK不在のゴールへ頭で押し込むが、ゴールライン上のDF茂庭照幸に頭でクリアされた。猛攻をみせるが1点が遠い。それでも終了間際のロスタイム6分、最後のワンプレーでゴールを奪い、勝ち点1を手に入れた。
 
 試合後、劇的な同点弾を決めたアレックスは「最後にみんなが詰めていったなかで生まれたゴールだった。最後の20分のところでみんなで攻めていった結果。ちょっとラッキーな部分もあったと思う」とコメント。引き分けという結果を「勝てばトップに上がれるチャンスもあったので悔しく思うが、最後に引き分けに持ち込めたことは良かった」と振り返った。

 一方、土壇場で勝ち点3を逃したC大阪のセルジオ・ソアレス監督は「非常にいいゲームだった。ゲームコントロールはできていたし、相手のポイントを止めながらいい形でカウンターを狙っていた。さらに2点、3点と入ってもおかしくない試合。ビックゲームだったと思う。最後にああいった形でゲームが終わり、悔しい思いでいっぱいだが、ここからシーズンを通じてチームが成長していくと思っている」と前を見据えながらも、「5分のロスタイムは耐え切っていた。ロスタイムの5分を終えた段階では勝っていたはずだった。なのになぜ、あのあとにプレーが続いていたのか」と判定への怒りを露わにしていた。

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