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25歳 初陣ドローの浦和DF槙野「チームとして成長したい」

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[5.12 J1第11節 浦和1-1新潟 埼玉]

 前半からボールを支配し、多くのチャンスをつくり出した浦和レッズ。その中でもDF槙野智章は、左サイドで攻守に高い存在感を見せた。前日に25歳になったばかりのDFは1-1で終えた試合を振り返り、「いつも以上に気合いは入っていました。試合前にサポーターがハッピーバースデーの横断幕を掲げてくれていたので、勝利をプレゼントしたかった」と悔しそうな表情を浮かべた。

「試合前からサイドが空くことは分かっていました。後ろから攻め上がって数的優位をつくることができればいいと思い、高い位置でプレーしました」と話すとおり、前半から積極的に仕掛けた。11分には縦にドリブルし、折り返したボールをGKが弾いたところから、MFマルシオ・リシャルデスの先制点が生まれている。「僕のゴールというより、マルシオがうまく決めてくれた」と謙遜するが、高い位置で決定的な仕事をした。1-1で迎えた前半ロスタイムにも、強烈なFKで新潟ゴールに迫ったが、GK東口順昭に防がれて追加点は挙げられなかった。

 後半に入ると、アウェーの新潟は守備を固めて攻撃を加速させるスペースを与えてくれなかった。だからこそ、前半にロングスローから与えた失点を槙野は悔やむ。

「これまでもセットプレーやクロスから失点していたので、今週はそこの守備を練習から取り組んでいたのですが、またスローインというセットプレーから失点してしまいました。(ロングスローで)入れられたボールをしっかりクリアーするとか、そもそもロングスローを与えないようにするとか、チームで改善していきたい」と話した。

 勝ち切れなかったが、引き分けを前向きに捉えるという。「勝ち点1はポジティブに捉えたいと思います。追加点を取れなったことは反省ですが、練習からやっていたようにプレーできましたし、やりたいことは表現できています。攻撃は意思の疎通はできているので、プレーの質を高くやっていきたい。守備は失点しているので、ゼロに抑えないと」と課題を見つめた。

 25歳の1年を、どのような年にしたいのか。「良い1年にしたいというか、良い1年にならないといけない。自分個人というよりも、チームとして成長したいと思います」。浦和を強くすることが、自身にとっての良い1年につながる。ドローで25歳の初陣を終えた槙野は、強い決意を口にし、埼玉スタジアムを後にした。

(取材・文 河合 拓)

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