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[EURO]大型2トップ躍動!クロアチアが3発で堅守・アイルランド沈める

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[6.10 EURO2012 GL・C組第1節 アイルランド1-3クロアチア ポズナニ]

 EURO2012(欧州選手権)は大会3日目の10日、グループリーグC組第1節の2試合を行い、88年大会以来6大会ぶりの出場となるアイルランドと前回大会8強のクロアチアとの一戦は、FWニキツァ・イェラビッチの勝ち越しゴールとFWマリオ・マンジュキッチの2発によってクロアチアが3-1で勝った。第2戦は14日に行われ、アイルランドはスペインと、クロアチアはイタリアとそれぞれ対戦する。

 2010年W杯王者のスペインと2006年W杯王者のイタリアと同組となった両チーム。難易度の高いハードルとなっているグループ突破へ向けて、負けられない戦いを制したのはクロアチアだった。クロアチアは前半3分、右サイドをえぐったMFダリオ・スルナがクロス。DFに当たりコースの変わったボールをマンジュキッチがやや距離の長いヘディングシュートをゴール右隅へ決めて先制する。一度体勢を崩しながら立て直して放ったマンジュキッチの一撃を名手・GKシェイ・ギブンは手に当てたが、はじき出すことはできなかった。

 いきなり先制パンチを食らったアイルランドだが、エースFWロビー・キーンとFWケビン・ドイルのと2トップを中心に反撃。キーンが前線でボールをおさめると、ドイルはCBの前に身体をねじ込んでFKを獲得する。12分にペナルティーアークで獲得したFKからMFキース・アンドリュースが放った右足シュートはクロアチアの青い壁に阻まれたものの19分、ドイルが再び獲得した左FKをMFエイダン・マクギーディが放り込むと大外から飛び込んだCBショーン・セント・レジャーが同点ヘッドを突き刺した。

 勢いづいたアイルランドは守備陣が闘争心を前面に出した守りでクロアチアに対抗する。ただ、クロアチアは絶妙なボールタッチと身のこなしでマークを外す司令塔・MFルカ・モドリッチが自在に左右へ展開。正確なショートパスからのサイドチェンジと、186cmのマンジュキッチと188cmのイェラビッチの大型2トップへの縦パスなど多彩な攻撃で押し込んだ。

 22分にはカウンターからMFイバン・ペリシッチが放った右足シュートがゴールを捉え、33分には右サイドへ展開したモドリッチがスルナからのリターンパスに走りこんで右足ミドルを撃ち込む。そして43分、流れをつかんでいたクロアチアが勝ち越しゴールを奪った。中央でボールを持ったモドリッチが切り返しから強引な左足シュート。これはアイルランドDFがブロックしたが、クリアボールが不運にもイェラビッチの目の前に転がってしまう。青の背番号9は難なく右足でプッシュして再びリードした。

 さらに後半開始直後、試合開始直後に先制ゴールを決めていたマンジュキッチのヘディングシュートが、再びクロアチアに歓喜をもたらした。4分、ペリシッチの左クロスを中央のマンジュキッチが巧く首を振りながらヘディングシュート。ボールはゴール右ポストを叩いたが、跳ね返りがセーブしようとしたギブンの頭に当たりゴールラインを越えた。
 
 2点ビハインドとなったアイルランドは直後、攻撃姿勢を強めるためにFWサイモン・コックス、FWジョン・ウォルタースを投入。前半なかなか活用することのできなかった右MFダミアン・ダフの突破力も活かして追撃しようとする。23分には右CKからCBリチャード・ダンがヘディングシュート。クロアチアはモドリッチを中心にゲームをコントロールし、MFイバン・ラキティッチの強烈な左足シュートがゴールを襲う場面もあったが、前に出てくるアイルランドに攻撃が押し返されてしまう。逆にアイルランドは35分にダフの右クロスからアンドリュースがヘディングシュートを放つなど、徐々に守勢となったクロアチアのゴールを攻め立てた。

 中盤からアンドリュースが前方へ走り込む回数を増やしたほか、クロス、セットプレーに緑のユニフォームが再三飛び込んでいく。だが、GKスティペ・プレティコサの勇気のある飛び出しや、必死にロングボールを跳ね返すクロアチア守備陣の前に点差を詰めることができず。大型2トップの活躍で予選12試合8失点の堅守・アイルランドから3ゴールを奪ったクロアチアが会心のスタートを切った。
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