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ヤングなでしこは2点差追いつきドロー、A組首位で最終戦へ

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[8.22 U-20女子W杯A組 日本2-2ニュージーランド 宮城ス]

 U-20女子W杯は22日、グループリーグ第2戦を行い、U-20日本女子代表(ヤングなでしこ)はU-20ニュージーランド女子代表と対戦し、2-2で引き分けた。ともに第1戦で勝利を挙げた両チームの対戦。日本は前半11分、15分の連続失点で2点ビハインドを負ったが、前半37分にMF田中陽子の2戦連発となるゴールで1点差に迫ると、後半26分にFW道上彩花が同点弾。2点差を追いつくドローで勝ち点1を獲得し、得失点差でA組首位を守った。日本は26日のグループリーグ最終戦で、2連敗でグループリーグ敗退の決まったスイスと対戦する。

 日本は19日のメキシコ戦(4-1)から先発3人を変更し、田中陽、FW横山久美、DF木下栞が今大会初先発となった。GK池田咲紀子、4バックは右から高木ひかり土光真代、木下、浜田遥。中盤は藤田のぞみ猶本光のダブルボランチで、右に横山、トップ下に田中陽、左に仲田歩夢が入り、道上が1トップを務めた。

 試合は意外な形で幕を開けた。前半11分、ニュージーランドは左CKからセカンドボールが逆サイドに流れ、MFバローズが右クロスを入れる。FWウィルキンソンがシュートを狙うと、木下に当たってゴール前に浮いたボールを仲田がキックミス。ボールは自陣ゴールに吸い込まれ、オウンゴールで先制を許してしまった。さらに前半15分にもカウンターから右サイドを駆け上がったウィルキンソンがクロス。ゴール前の対応で土光がクリアし切れず、FWホワイトにボールが渡り、左足のシュートをゴール右隅にねじ込んだ。

 立ち上がりの連続失点で2点ビハインドを負った日本は前半18分、田中陽のスルーパスから道上が抜け出すが、シュートは至近距離でGKがビッグセーブ。仲田と横山のポジションを入れ替えるなど流れを変えようとするが、攻撃が単調で、なかなか厚みも勢いも出なかった。

 日本ベンチが早くも動く。前半29分、仲田に代えてFW西川明花を投入。そのまま右サイドに入った西川は積極的なプレーで流れを引き寄せる。前半31分には右サイドから中に切れ込み、左足でミドルシュート。GKの好守に阻まれるが、徐々にニュージーランドを押し込んでいくと、前半37分だ。1対1から右サイドを突破した西川の折り返しをゴール前でクリアしようとしたMFパールに田中陽がプレッシャーをかけ、ボールをカット。素早く右足を振り抜き、シュートはDFアームストロングに当たりながらゴールネットを揺らした。

 1-2と1点差に追い上げて迎えた後半、日本はボールポゼッションを高め、同点ゴールを目指す。後半15分、横山に代えてMF柴田華絵を投入。柴田はトップ下に入り、田中陽が左サイドにポジションを移し、連動した攻撃で立て続けにチャンスをつくった。そして後半26分、田中陽の左CKから道上が下に叩き付けるヘディングシュート。エースの今大会初ゴールで2-2の同点に追いついた。

 日本は後半32分、藤田に代えてFW田中美南を投入し、最後のカードを切る。田中陽がボランチにポジションを下げ、田中美は2列目の右サイド。西川が左サイドにポジションを移した。同39分には右サイドから仕掛けた田中美が決定機を演出するが、あと一歩のところでDFがクリア。3点目を奪うことはできず、2-2で引き分けた。

 試合後、吉田弘監督は「初戦のように先行して余裕があるときはいいが、今日のように先に取られると、ちょっとシュートのところで焦ったり甘い部分がある」と課題を挙げた一方、「こういう経験を積んで引き分けに持ち込めたのはよかった」と、勝ち点1という結果に納得の表情も見せていた。


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