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[高校選手権]神奈川は武相が初V!!

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[11.21 全国高校選手権神奈川県大会決勝 桐光学園 1-2 武相 平塚]

 第87回全国高校サッカー選手権神奈川県大会決勝が21日、平塚市の平塚競技場で行われ、2連覇を目指す桐光学園と武相が激突。武相が2-1で勝ち、初の全国選手権出場を決めた。

 1、2年生中心ながら全日本ユース選手権で決勝トーナメントへ進出した桐光学園を“挑戦者”武相が突破。チームの歴史を塗り替えた。
 創部初の決勝進出だった武相は試合開始直後、DFラインの裏へ飛び出したFW三掘宰(3年)がGKをかわして決定的なシュート。DF砂川翔主将(3年)の懸命のブロックで失点のピンチを逃れた桐光学園は5分、左CKから1年生DF高橋翔吾がクロスバー直撃のヘディングシュートを放つ。だが、試合の主導権を握れない桐光学園から、武相は抜群のコンビネーションを誇る2トップが先制ゴールをこじ開けた。

 29分、FW柿崎弘樹(3年)のスルーパスにオフサイドぎりぎりで飛び出した三掘が、一度は相手DFにシュートを止められながらもこぼれ球を自ら右足で押し込む。エースの5戦連発となるゴールで武相がリードを奪った。
 前半シュート3本に終わった桐光学園は後半開始から準決勝で決勝ゴールを決めている186cmの大型FW田口広也(2年)を投入。流れを引き寄せるための手を打つと、3分には右サイドからドリブルでPAへ進入したMF管能将也(2年)がPKを獲得し、キッカーの砂川が右足で同点ゴールを叩き込んだ。

 勢いに乗った桐光学園はさらに5分、田口のポストプレーからFW菅原慶人(2年)がゴール左ポスト直撃のシュート。だが、「ああいう形(PK)で失点しても取り戻せる。精神的強さよりも、攻守に力がついたと思う」と大友正人監督が振り返った武相は崩れない。そして16分、くさびに入った三掘からのパスを受けたMF秋山真太朗主将(3年)が中央から仕掛けると、GKの頭上を射抜くコントロールショットを沈めて再び勝ち越した。
 
 桐光学園は直後から攻撃的なカードを立て続けに切り、武相ゴールへと押し寄せる。追いつくだけでなく勝ち越すだけの余力があったように映った桐光学園だが、局面での厳しさと集中力で上回ったのはMF菊池芽来やCB秋山拓(ともに3年)らが切らさずに声をかけつづけた武相だった。司令塔・西川聡一郎(3年)中心に同点に追いつこうとする桐光学園だが、田口や途中出場のFW館坂信也(2年)のシュートがゴールのわずか外へ。34分には左ロングスローから最後はCB福森晃斗(2年)が押し込もうとするが、これは武相DF友澤貴気(2年)がゴールライン手前でクリアした。

 それでもチャンスをつくり続ける桐光学園は39分、PAでフリーとなった管能が右足を振りぬく。だが、武相は秋山主将が背走しながら頭でボールをゴールの外へ弾き出すビッグプレー。最後まで集中力を切らさずに耐えきった武相が、初めての全国選手権へ名乗りをあげた。

 武相の大友監督は「柿崎とか選手はけがするんじゃないかと思うくらいのファイトをしていた。(そういう頑張りが)報われるんだなと思った」と選手たちを賞賛。初の全国選手権へ向けて秋山主将は「ひとつひとつ大事に戦うこと。しっかり戦いたい」と力を込めた(この試合のマッチレポとマン・オブ・ザ・マッチは追って更新する予定です)。

【神奈川】
[決勝]
桐光学園 1-2 武相
※武相は初の全国選手権出場

[武相の勝ち上がり]
3○2 百合丘
3○1 弥栄
3○1 大清水
2○1 日大藤沢
2○1 桐光学園

(取材・文 吉田太郎)


特設:高校サッカー選手権2009

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