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稲本がゲキサカに激白! フランス、代表、W杯と思いを語る。読プレも!

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 レンヌ(フランス)の日本代表MF稲本潤一が25日、リーグの冬期休暇を利用して帰国し、東京・原宿にある「NIKEフラッグシップストア原宿」でゲキサカのインタビューに答えた。

 今季からレンヌに加入し奮闘を続ける稲本だが、自身初のフランスリーグ、日本代表、来年の南アフリカW杯へ熱い思いを語った。また、ゲキサカユーザーのために、来年の目標を記したサイン色紙をプレゼントしてくれた。
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―イングランド、トルコ、ドイツに続き今季からはフランスリーグに移籍しました。フランスサッカーの印象はどうでしょうか?

 「個人のレベルがすごく高いという印象が一番ですね。フランスだからだと思うけど、黒人の選手が多い。黒人の中でも(うまく)プレーしている白人もいる。フィジカル的に優れた選手が多いリーグだと思う。それプラス、技術も高い、速さもある、キック力もある。個々のレベルがすごく高い選手が多いですね」

―フランスリーグで大変だと感じたことは?

 「プレッシャーの速さですね。それと黒人の選手に慣れているつもりでも、足が長いとか、追いつかないはずのボールに追いつくとか、実際に毎日練習してきてすごさを感じますね。一度、集中力が切れると“キレやすい”かなというのは、みなさんも想像している通りで、そのまんまでした(笑)。でも、逆に乗っているときはほとんど手がつけられないですね」

―海外でのプレーが長いですが、国際経験で得たものは?
 
 「いろんな国、いろんな人、いろんなチームとやってきて自信がつきましたね。気持ちの面での成長が一番大きいと思います。語学? イギリスに5年いたんで、そこで英語を学んだ。だから、基本的に全部、英語でやってますね。あいさつとかは現地の言葉を使いますけど、やっぱり英語を話せると、英語に頼る部分がある。チームには誰かしら英語を話せる人がいるんでね」

―サッカーではコミュニケーションが重要ですからね。

 「サッカーで使う言葉、右とか左とか、後ろだとかは現地の言葉を覚える必要があるので、それはやっていますね。チームメートとのふれあい? ぼくの場合、はじめ多少戸惑うというか、基本的にシャイな部分があるので(欧州移籍当初は)ゆっくり(仲間に)入っていくという感じだった。ただ、もう海外は7チーム、8チーム目になるんで、自分のやり方、自分のペースで新しいチームに入れるようになった。今回、フランスに移籍したときもそれほど困ることはなかった。シャイ? 関西人なんですけどね、あまりみんなの前では見せないんですけど、人なつっこくはないですね(笑)」

―さらなる飛躍を目指し“武器”として新スパイク「ナイキ トータル 90 レーザー III HG-B」(写真で稲本選手が手に持つもの。稲本選手やスパイクの写真はコチラにも)を履くことになりましたが、どうですか? シュート精度が上がる、カーブが掛かりやすくなる新構造のスパイクです。

 「今まで10年くらいナイキさんと契約してますけど、緑のスパイクというのは初めて。初めて見たときは色使い、派手さにびっくりした。けど、逆に考えればベンチとかスタンドから見て目立つシューズだと思った。キックの精度? 蹴ってみて(足の甲の部分が)平らになっていると感じた。ロングボールにしろシュートにしろ、思ったところにボールを飛ばすのは重要。よりボールの面に当たりやすいというのはありがたいです」

―インサイドのところにはフィンもついていて、スワーブキック(カーブなど回転を効かせたキック)が蹴りやすい構造になっていますが?

 「フィンがあって、たとえばシュートのとき、サイドを狙いやすいとか、より意識してシュートを打つようにはなりましたね。履きごごちもいいです。左右に激しい動きをしても、長い距離を走ったときでもフィット感が続いている。ありがたいですね。細かいとこですけど、フィンをつけてもらってよりカーブのかかったシュートも打ちやすい。正確性も増すし、選手のシュートへの意識を高めるのに、すごくいいシューズだと思う」

―さて、来年は南アフリカW杯がありますが、日本代表についてお聞かせください。

 「(岡田)監督が言っているように、ベスト4というところが目標です。決して狙えない順位ではないと思ってるから、まずは予選リーグを突破することが一番大事になってくる。その中で初戦が一番、重要になってくると思うから、そこにコンディションを持って行くのがすごく大事ですね。半年ありますけど、そこでどれだけいい準備ができるかだと思う」

―日本代表で個人的な目標は?

 「まずは日本代表に入ることが大事になってきますけど、その中で、年齢的に上の方ですし、過去W杯、2回の大会に出ているというのは(現在のチームの)フィールドプレーヤーでは僕だけ。そういう経験をチームに生かせればなと思う。日々の練習、日々の生活の中で、すべてのレベルを上げることが今の日本代表には必要。僕だけでなく、ほかの選手もそう。成長していければなと思う」

―そんな2010年はもうすぐやってきます。

 「やはり2010年という年は、特別な年だと自分でも思っている。2010年で31歳になるんですけど、そこでW杯がある。南アフリカで(今までのW杯)よりいい結果を出す、ベスト4に行くということが自分の中で一番の目標ですね」

―最後にゲキサカを読んでいるサッカー少年たちへ、何かメッセージをお願いします。
 
 「これからのサッカー界は、今の子供たちが背負っていくことになる。僕たちが築いてきたものより、より上を目指して頑張っていってほしいですね。世界に近づいた日本のサッカーがより上にいくためには、今の子供たちの力というのはすご重要だと思う。ぜひ、日本にとどまらず世界を目指して頑張ってほしい」

 フランスではなかなか出場機会に恵まれず、悪戦苦闘を続けているが、サッカーを語る表情は真剣で、また情熱にあふれていた。日本代表では、9月のガーナ戦でゴールを決めるなど存在感を高めた。過去2度のW杯経験者として活躍が期待されている。

 年齢的に最後になるかもしれないW杯での飛躍へ向け、Jリーグ復帰も模索しているほど、日本代表に強い思いを抱く稲本。かって日本のワンダーボーイ、ビッグベイブといわれた男は、頼もしさを増してサムライブルーを牽引する。

〈写真〉新スパイク「ナイキ トータル 90 レーザー III HG-B」を手にインタビューに答える稲本

インタビュー中の写真はコチラ
稲本選手のJリーグ移籍への思いはコチラ

(取材・文 近藤安弘)

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