beacon

[高校選手権]山本鮮やか2発!ルーテル学院が開幕戦制す!

このエントリーをはてなブックマークに追加

[12.30 全国高校選手権1回戦 帝京 1-3 ルーテル学院 国立]

 第88回全国高校サッカー選手権が30日、東京・国立競技場で開幕した。開会式後に行われた開幕試合で帝京(東京B)とルーテル学院(熊本)が激突。FW山本大貴主将(3年)の2得点の活躍などにより、3-1でルーテル学院が勝った。ルーテル学院は1月2日の2回戦で富山一(富山)と山口(山口)の勝者と対戦する。

 全国選手権優勝6回の帝京と2回目の出場で全国大会初勝利を目指すルーテル学院。名門と新鋭が激突した開幕戦を制したのはルーテル学院だった。「最高です」と振り返った山本主将の鮮やかな2発。全国大会初勝利を飾ったルーテル学院・小野秀二郎監督は「感無量です。選手たちがしっかり我慢してやってくれた」と声を弾ませた。

 前半、試合はルーテル学院ペースで進んだ。抜群の動き出しを見せる山本主将を起点にサイドから決定機をつくる。一方、2トップにボールが収まらない帝京はMF廣瀬公紀(3年)の個人技などで局面の打開を図るが、PA付近で待ち構えるルーテル学院の壁にことごとく跳ね返され、チャンスに結びつけることができなかった。

 そして、迎えた32分、ルーテル学院は県大会チーム得点王の2年生MF小牧成亘が試合を動かす。右サイドからのパスはカットされたものの、すぐに奪い返すと右へ流れながら右足を一閃。強烈なシュートをゴール左隅へ叩き込んだ。

 だが、帝京は後半開始からペンチスタートだった10番のMF稲垣祥主将(3年)を投入。これを境にボールがつながり出した帝京は完全に試合の流れを取り戻した。2分にFW高木利弥(2年)が放った左足FKはゴール右ポストを叩き、15分に右クロスからDF徳武正之(3年)が迎えた決定機はシュートが枠を捉えなかったが、それでも16分だ。自陣からPAへ放り込まれたFKを相手GKが判断を誤り触ることができず。後方の稲垣が頭で押し込むとボールはDFに当たり、ゴールへと吸い込まれた。

 勢いづいた帝京は27分にFW2人をピッチへ送り出し勝負に出る。だがその直後、ルーテル学院にスーパーゴールが生まれた。自陣から左サイドへ送られたフィードに山本主将が反応。DF2人に距離を詰められていたが、背番号11は頭でのコントロールから迷わず左足を振りぬく。するとボールは飛び出していたGKの横を抜け勝ち越しゴール。この後、帝京に再三ゴール前まで押し込まれたものの、野田佳祐と村上裕亮の2年生CBコンビらが粘り強く守ったルーテル学院は、試合終了間際にも山本が約30mの左足ダイレクトループを決め、3-1で開幕戦を飾った。

(取材・文 吉田太郎)

特設:高校サッカー選手権2009

TOP