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[高校選手権]西武台が地元・埼玉で奮闘。立正大淞南を2-1で下す

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[12.31 全国高校選手権1回戦 西武台 2-1 立正大淞南 埼玉]

 第88回全国高校サッカー選手権は31日、1回戦2日目が行われ、埼玉スタジアム2002では、第1試合で地元の西武台(埼玉)と立正大淞南(島根)が対戦した。

 下馬評では立正大淞南がやや有利とみられていたが、西武台が前半35分のMF三浦大輝(3年)の強烈ミドル、後半19分のFW清水慎太郎(2年)のヘディング弾で2-1勝利。観衆9230人が集まった地元での白星に、守屋保監督は「埼玉が味方をしてくれました。運も味方してくれました。一つ勝ててよかったです」と笑みをこぼした。

 5年ぶり2回目の出場となる西武台は、地元の声援を力に、積極的に仕掛けて前半序盤はややペースを握った。三浦を中心に、両サイドをうまく使って攻めた。

 個人技に定評がある立正大淞南は、15分すぎあたりからワンタッチ、ツータッチと速いパス回しで徐々にリズムを取り戻した。双子の兄弟で兄のDF松田陸主将(3年)、弟のFW松田力(3年)を中心に同点を目指した。

 一進一退の攻防が続く中、西武台の背番号10が均衡を破った。前半35分、立正大淞南DF松田陸のクリアが西武台MF楠雄樹(3年)にあたり、PA外中央約23m付近にいた三浦大輝の足下へ。司令塔が右足を思い切り振り抜くと無回転シュートになり、相手のGK秋山祥太の手を弾いてゴールネットを揺らした。

 後半、立正大淞南が地力をみせ、攻め込む時間が増えていった。後半14分にはMF小田悠太(2年)、MF徳永裕次(2年)を同時に投入。フレッシュな選手で1点を奪いにいった。

 しかし、西武台もひるまない。ハーフタイムで、守屋保監督から「3点とるまで気を緩めるな!」と攻めの姿勢を貫くように指示されたイレブンは、もう1点を狙いにいった。待望の追加点は後半19分に生まれた。右サイドをからFW阿部祐希(2年)がクロス。同10分に途中出場したばかりのFW清水慎太郎(2年)がヘディングシュートを決めた。

 立正大淞南も底力をみせる。FW松田のポストプレーと、ショートパスで押し込む。そして後半27分、攻め上がっていたDF松田陸がPA左付近からクロス。これをMF小田悠太がバックヘッドで決めて1点を返した。

 勢いに乗った立正大淞南はその後も攻め続けた。後半29分、FKのクリアボールをFW松田力が強烈ボレー。しかし西武台GK市川圭一のファインセーブに阻まれ、ゴールを割れなかった。後半36分にはPA左で松田力の横パスをMF徳永裕次のシュート。しかし再びGK市川の好セーブに阻まれた。

 試合はそのまま西武台が2-1で逃げ切り勝ち。2日の2回戦では作陽(岡山)と対戦する。会場は再び地元の埼玉スタジアム2002。相手は強敵だが、西武台イレブンは地元の応援を力に替え、勝利することを誓っていた。

<写真>後半19分、FW清水(左)のゴールを讃える高橋主将
(取材・文 近藤安弘)
特設:高校サッカー選手権2009

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